新調したブーツとGoProの追加パーツの試運転を兼ねて、単身でガーラ湯沢スキー場に乗り込んできました。突発的な計画だったので、新幹線の空きがある時間帯が限られており、8時前に東京を出る便にのって目的地に向かった。行きの新幹線の中では、とりめしの駅弁に舌鼓をうち、ビブリア古書堂の事件手帖4巻を読みながら到着を待った。
ガーラ湯沢駅に到着し、同じ目的の乗客の列に流されつつ改札へ。改札を出てすぐにリフト券売り場があるんだからすごいよね。このとき自分は、Webket からリフト券購入を済ませており、自動発券機からリフト券をもらうだけの状態にしていたのだが、誘導の人に従って進んだら窓口でのリフト券購入の列に入れられてしまい、誤った列に並んでいることに気づかずそのまま窓口まで並ばされてしまった。窓口で「これなら自動発券機が利用できるので並ばなくてもよかったんですよ」と言われたのが悲しい。何も考えずに誘導に従うことには今度から気をつけよう。
ロッカーで着替えをするわけだが、ロッカー代が1000円とお高い。タッチパネル式で鍵を持ち歩かないシステムを使用しているためかもしれない。指定されたロッカー番号のところに行き、狭いスペースでスノーボードのフル装備を準備する。自身のボードもあると場所をとってしまうのが難点。ボードを入れるカバンにウェアやブーツも入れているため、ボードだけ他の場所に避けておくといったこともできない。スノーボードは楽しむまでの準備段階がやっぱ大変。GoProもヘルメットに取り付けたりしてたので結構時間がかかってしまい、ゲレンデに向かうゴンドラに乗る列のかなり後方に並ぶことになった。ゴンドラに乗るまで室内なので、汗がじんわり出るほど暑い状態で耐えねばならなかった。
ゴンドラ乗り場に近づくほど外気が入り込み涼しくなってくる。単身でゴンドラに乗せてもらえるはずもなく、全体で5,6人になるように近場にいる人を係の人が指定してゴンドラに乗せていく。ボードの人はボードを抱えて、スキーの人はゴンドラの外についているホルダーにスキー板を差し込みゴンドラに乗り込んでいく。ゲレンデまでは約5分程度、急な斜面に沿って山を登りながら高い位置から臨む雪に覆われた町並みを眺め堪能。他のグループの人達も視線は窓の外に向けられているようで、この場に他人がいることを忘れているように絶景を楽しんでいた。
ゴンドラを降りて乗り場の建物を抜けると、一面雪に覆われたゲレンデが姿を現す。目の前に見えるのは、大きくGALAの文字が書かれたリフト乗り場の屋根とコースマップ。ここに来て気づいたが、事前にコースについて調べてなかった。とりあえず初心者コースを滑って体をならそうと、ボードに左足を乗っけて接続し、リフトの列に並ぶ。ゴンドラ、リフトと、最初の滑り始めまでがなかなか遠い。天気は曇り空ではあったが、そこまで風もなく、冷え込むといったこともない。日差しもないことで日焼けや雪解けの心配もなく、スノボーをするには丁度いいコンディションだと感じていた。
最初のリフトを降りてすぐ目を引いたのは、頂上に続くリフトと、そのリフトの隣にみえる頂上から降るコース。遠目にも傾斜がそれなりにあるように見え、いきなり頂上に行くのはやめようと思わせるには十分だった。リフトから滑りはじめの位置までけっこう平坦な道のりが続き、片足で地面を蹴り進む動作を繰り返した。滑り始める前からすでにしんどい。
最初にエーデルワイスという初心者コースを滑ったのだが、このコースは道幅がとても狭く、その中を初心者の人たちが蛇行しておりめちゃくちゃ滑りにくい。しかも平坦な場所が多く、人を避けたりするためにブレーキをかけようものなら、平坦な場所はボードから片足を外して、片足で地面を蹴りながら進まなければならない。初心者コースとされてはいるが、とても何かを練習できるような場所ではない。このコースはこの1回限りでいいなと滑り終わったときに考えていた。カービングターンができないかと練習してたりしたのだが、スピードが出ないせいで遠心力が働かず、転倒を繰り返すばかりだった。最初の滑走でかなり体力を持ってかれたような気がする。
2回めの滑走では、初中級コースのエンターテイメントコースを滑った。こちらも人は多いものの、コース全体を通して横幅が広く、カービングターンの練習をするにはやりやすいコースだ。最初の斜面がやや急にみえるものの、ある程度のスピードに慣れてしまえばさほど問題にはならない。新調したブーツの締まり具合が少しきつく、足に違和感がある状態だったことや、カービングターンの練習をしながらだったので、このときもかなり転んだ。このあとも同じコースを練習がてら何度かまわった。
ブーツの調整も兼ねて、お昼休憩を早めにとった。できるだけすぐに出られるようにお昼はラーメン(写真撮り忘れた)にして、ズルズルと手早くかき込む。GoProの電池交換やブーツの履き直しを行って、30分も立たないうちに再度ゲレンデへ。今度は頂上から滑ることを試してみる。ぼんやりと頂上に向かうリフトにのっていると、途中からコースの外に生えている木々の様子に変化があることに気がついた。まばらに雪を積もらせた木々が並んでいた風景から、いつの間にか一面に樹氷が並ぶ景色に変わっていた。枝の多くを白い雪混じりの氷が多い、白い葉をつけたような木々は、枯れ木と違い生命力さえ感じさせる。そして頂上からの景色は先程の樹氷を下に遠く広がる視界の先は、まばらに雪化粧した山々が見える。舞子とかがあの辺りだったかな?高いところまで行くとこういった珍しい自然現象や幻想的な風景とも出会える可能性があるので、ゲレンデへ行くときはできるだけ頂上まで登るようにしたい。
頂上から降りるコースは、急な斜面が何度かあるが、道幅が広いので速度を抑えつつ蛇行することができ、降りるだけなら難なくできる。先程のエンターテイメントコースよりも人が少なく滑りやすいが、油断するとスピードがすぐに出てしまう。予想外にスピードが出ると萎縮してしまい、木の葉で滑るしかできなくなるので、スピードに対する恐怖心に勝てるメンタルを鍛えていかなければならない。最後の坂を下りきったあと、リフト乗り場まで長い平坦な道が続くので、最後の坂でできるだけスピードを出しておかないと途中で止まり、片足で雪道を蹴って進む必要が出てくるのがつらいところ。ガーラ湯沢スキー場のコースは、平坦になる部分が多いのに対し、アクセスが良いことで人が多いのでスピードが出しづらく、片足を外しての移動がどうしても多くなってしまうのが難点だ。
頂上からのグルノーブルコースを2回ほど滑り、初中級者コースのエンターテイメントコースを2回ほど滑ったところで、足の疲労を実感してきたので、一度休憩を取るかと考えて滑っていると、目の前で滑っていた人が転倒し、その人を下敷きにするように自分のボードが乗り上げて転倒した。スピードもさほど出ていなかったこともあり、幸い自分も相手もケガはなかったが、ひやりとさせられた。改めて周りを見てみると、ゲレンデに着いたときも人が多いと感じたが、お昼を超えてからさらに人が増えコースに溢れかえっていた。同じような接触がまた起こりそうだなと感じたので、予定よりも早くにゲレンデから降りることにした。繰り返し滑るにしても、午後からは頂上から滑るグルノーブルコースぐらいしか余裕を持って滑れる場所はなさそうだった。
早めに降りてきたことでロッカーはガラガラ、ボードや荷物を広げて着替えや荷物の整理ができた。ボードとウェアをまとめたら、まず宅配の手配をしてリュックだけの状態に。そしてガーラ湯沢スキー場では浴場も併設されているので、汗を流しにいった。着替えからほとんど移動無しでお風呂に入れるというのはやはり楽でいい。人も少ないタイミングで帰りの新幹線までの時間も十分にあったので、悠々と湯船につかることができた。体力が落ちたこともあってか、1日滑り倒すというのが徐々に難しくなってきているように感じる。特に人が多いゲレンデでは、よりブレーキを掛けなければならないことで、下半身への負担も大きい。ガーラ湯沢スキー場で滑るときは、朝のできるだけ早い時間帯にきて、人が少ない午前中のうちに滑って帰るというのも今後は検討してもいいかもしれない。午前中だけであればリフト券も安くなるし、帰りの新幹線も早い時間帯に東京へ向かう便では自由席でも余裕を持って座ることができるだろう。そんな事を考えながら、湯当たりしない程度の時間ゆっくりと温まった。
自分が予約した新幹線の出発までまだ1時間以上時間があったので、腹ごしらえをすることに。おにぎりを提供しているお店があったので、そこでおにぎり2つとタコの唐揚げを注文。1つは塩おにぎりで、もうひとつは味噌漬けの具。唐揚げが美味しいのは当然として、さすが新潟、米がうまい。おにぎり1つが茶碗1杯分はあろうかという大きさで少し驚いたのだが、美味しすぎてすぐに平らげてしまった。時間があるのでゆっくり食べるつもりだったのだが、本能を抑えることはできなかった。しょっぱいものを食べたあとは甘いものが欲しくなるもので、ソフトクリームも注文して食べていた。今日はたくさん動いたから何でも許される気がしている。
お腹を満たして、ビブリア古書堂の事件手帖4巻の続きを読んでいると新幹線の時間がきた。もう少し滑ってもよかったかなぁという気持ちと、人が多いし仕方ないという気持ちを抱えて帰路についた。荷物の配送により、きしむ身体での帰り道もさほど辛くはない。ちなみに配送によって送られた荷物は翌日の午前中に受け取ることができた。とても早い。新幹線の中でも小説を読みすすめるつもりでいたが、しばらくは眠気との戦いになってしまい、気づいたら10分ほど意識を失っていた。気づいた時に隣に人が座っていたのでめちゃくちゃ驚いた。念のため貴重品など確認したがなくなったりはしていない。ひとまず安心。寝ていた間に高崎駅に止まっており乗客の乗り降りがあったらしい。起きたあとは再度小説を読み進め、終わりまで読み切ることができた。過去にビブリア古書堂の事件手帖シリーズは読んでいたのだが、読んだ当時は4巻までしか出ておらず、5巻以降はまだ読んでいないということを4巻を読んでいる間に思い出したりしていた。この小説アニメになったりしないかな。
帰ってきて疲労感とともに感じるのは「滑り足りない」という感覚。新しいブーツは締まりすぎて途中で足が痛くなってくるのを確認したが、今後使い倒すことで柔らかくなり、軽減されるだろうと思う。適宜休憩を取りながら脱ぎ履きを繰り返すことでいい塩梅が見えてきそう。ターンの練習はまだまだこれからって感じ。スピードに慣れないと遠心力が足りなくて倒れるってことがまだ増えそう。2月中にすでに予定しているものはあるが、空いている日程で更に滑りに行くことも考えようと思う。1年で限られた回数しかできないので、行けるときにいろいろ行っておこう。ただ、ケガだけはしないように気をつけたい。