岩原スキー場で滑ったよ

 往路がとにかく心配だった。できるだけ早くに現地つければと、路線検索してみたら各乗り換えの所要時間はどれも10分未満。新幹線への乗り換えも含めてなのだからこれはしんどい。ボードも担いでいるので、走って移動するなんてことも難しい。そのため、事前に何号車のどのドアから乗り降りすれば乗り換えがスムーズになるかというのも調べていた。越後湯沢駅での岩原スキー場行きのシャトルバスへの乗り換えも10分しか余裕がないので、越後湯沢駅のエスカレーターに近い車両というのも調べていた。これまで始発で東京駅に向かうということはこのシーズンによくあったのだけれど、乗り換えの最適化を考えたのはこのときが初めて。これまで考えもしなかった自分に少し呆れてた。

 現地までの道のりの不安は乗り換えだけではない。新幹線のチケットは自由席だったので、座れるかどうかも不確定だった。始発駅とはいえ、この時期の越後湯沢、ガーラ湯沢に向かう新幹線はいつも大混雑。団体でまとまって座るには指定席の予約必須。東京駅までの乗り換えはスムーズにでき、いざ新幹線のホームに出ると、目的のドアの前にはすでに10人以上が並んでいた。10分後に出る新幹線の待機列、早朝とはいえやっぱ並ぶよなと諦めにも似た思いが湧きつつ、最後尾に並んで新幹線を待った。ここで予想外のことが起きた。乗車する新幹線はホームに停車しているのに、発車予定時刻を過ぎてもドアが開かず乗車できない。車両点検が発生していた。5分ほど過ぎてからようやく乗車でき、思っていたよりも空きのある座席状況ではあったが、予定時刻を10分過ぎてから東京駅を出発したことに不安がつきまとい続けた。越後湯沢駅でバスの乗り継ぎ時間は10分。越後湯沢駅到着までに少しでも挽回してくれと祈るしかなかった。

 東京駅を出て1時間半ほどで越後湯沢駅へ。途中の停車駅が少ないことで、上毛高原のときよりも早くに到着できる。観光地としてのアクセスの良さに感動しつつ、ボードを担いで早足で改札をくぐってバス停へ。目的のバスはすでに停留所に来て乗車が始まっている。雪で足元が不安で、進行速度を上げることも難しい。目の前に現れた信号は赤を示しておりもうだめかと思ったのだが、タイミングよく青になった。これ幸いと止まりかけた足を再度動かして、なんとか最後の乗客としてシャトルバスに滑り込むことができた。目的地到着までの時間を競っているわけでもないが、このときの達成感はひとしお大きかったですね。

 岩原スキー場へのシャトルバスは、リゾートセンター1とリゾートセンター2という2箇所の停留所あり、どちらも岩原スキー場の管理する施設で、どちらも着替えやコインロッカー、リフト券売り場といった、滑りに来た人たちを迎えるのに必要な施設が揃っている。自分が降りたのは先に到着するリゾートセンター1の方。早朝に来るならこちらの方が混雑しづらいと聞いており、実際に利用してみると施設としては大きくないがスペースなどは余裕があった。ボードやウェアを一つの袋に入れていることもあり、大きく広げられるスペースがほしい自分にとってはとても助かる。リゾートセンター2の方は日帰り温泉もあるようなので、温泉も利用したい場合はこちらを利用しよう。

 もろもろ準備してゲレンデへ。天気は生憎の曇り空で、少し雪がちらつく。しかし自分は高揚感があった。いろいろ不安を抱いていた往路が結果的にうまくいったこともあるが、そもそもこの日滑りにいくきっかけとなる新しいガジェット、Insta360 x3 をようやく試せるという気持ちがあった。これまで GoPro で録画してはいたものの、どうしても体を横に向けるスノーボードでは、映像が片側によってしまって見づらいという気持ちがずっとあった。長らく悩んでようやく決心して手に入れた Insta360を使い倒すためにも、まずは慣れなくてはと急遽岩原スキー場に行くことを決めたのだ。

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 リフト乗り場の前でヘルメットにInsta360をセットしてみる。フォルムが直方体のような形ということもあり、Insta360をつけたヘルメットを装着すると、さながらユニコーンのような見た目になる。でもこれが公式の動画で紹介されてた使い方のひとつ。子供連れの団体がけっこういたのだけれど、「なんだあれは?」と話題になっていないことを祈るばかり。GoProのときよりもかなり目立つ気がする。どのように写っているのかをスマホの専用アプリから確認してみるが、滑りながら確認するわけにもいかないので、滑る前に大まかに確認だけして録画をスタートさせた。

 景観は望めないものの、板から伝わる雪質は非常に滑りやすく、転倒してもさほど痛くなさそうな柔らかさ。コースの広さも相まって、この日は全体的に余裕を持って滑ることができるコンディションだった。機器の確認がメインの1日だったので、滑りにさほど注意を向けなくていいのが嬉しい。到着してすぐは、一番上に登るリフトがまだ動いていない状態だったので、メインバーン、ワイドバーンの広い初心者コースで足慣らしをしつつ、ウエストコースの中級者コースを交えて、グランドバーンに続く長めのコースを滑った。

 ワイドバーンを滑るときに、自撮り棒の先にInsta360を取り付け、自撮り棒を掲げながら滑るというのも試してみた。斜め前ぐらいに掲げながら滑るのは問題ないのだが、自撮り棒を逆手に持ち、カメラが自分の後方にくるような状態で滑るのは断念した。あまりにも重心がずれるというか、後方でふらつくカメラの振動によって板もふらつくといった状況を生んだ。滑っててこわいと感じるほど。公式の動画では「こんなふうに撮ってみても面白いよ」みたいな感じで紹介されていたと思うのだが、想像以上に上級者向けの撮影方法だったようだ。

 天気は回復の見込みがなく、遠目から頂上が霞んで見えるような状態で、頂上につながるリフトが動き始めた。安全に滑れるのかという不安もありながら、せっかくきたし上まで登っておくか、とわりと軽い気持ちで挑んだ。リフトに相乗りしたスキーヤーの方に話しかけられ、談笑しながらリフトの上で過ごしたりもしたけれど、上からの景色をみて少し後悔。視界が悪いというのはわかっていたけれど、圧雪と非圧雪の境目どころか、どこから坂になっているのかも遠目からではわからない。突然斜面が現れるんじゃないかと思うような、雪面が不思議と平面に見えるような視界だった。中級者コースの迂回路を進んだものの、途中からコースがはっきりとわからない部分に差し掛かり、慎重に進んだが非圧雪の部分に入り込んで埋もれた。これはだめだと上部のコースはこの1回きりに。怪我したくないしね。

 10時半前ごろ、ここでランチを取ると目星をつけていたお店は、開店前から列ができている。10時半開店だから11時前ぐらいにいけばいいかなと思っていたのだが、列を見て慌てて自分もこれに並ぶ。他のレストランには列などで来ておらず、ここを目当てにしている人たちの多さに驚いた。お店の名前は「ラ・ロカンダ・デル・ピットーレ」といい、薪窯焼きピッツァが有名。以前このゲレンデに来たときは食べれなかった、というかこのお店の存在を知らず、今度来たときはと心にとどめておいた。それにしてもここまで早くに人が並ぶとは思わなかった。お店の場所を確認しておくかと早めに見に来ておいて本当に良かった。並んでいるとはいえ前の方にいたのですぐに入れるかなとも思ったのだが、店員さんから「この時間に来てください」と「10時45分」と書かれた札をもらった。滑るにしても時間がなさそうなので、近くの雪と少し戯れつつ時間を待った。

 

 お店に入って通された席は端っこの窓際。食事を楽しみながら外を眺めることができる絶好のポジション。しかし12時までという時間制限があったのであまりゆっくりとはしていられない。早々にピザを選び、合わせてコーヒーと日替わりケーキも頼んでおく。選ばれたピザは「クワトロフォルマッジ」。お子様と言われそうな、はちみつの甘い風味を含んだピザだが、自分はこのピザのこれでもかと言わんばかりのチーズの重厚な風味が好きで、ピザと聞いたらとりあえずこれをよく頼む。4種のチーズによって生まれる斑のような味と香りの変化を堪能した。めちゃくちゃ美味しくてあっという間に1枚まるっと平らげてしまった。1枚は大きいかと思い少し小さいサイズにしたのだが、食べ終わってみるとまだだいぶ余裕があったので、元のサイズでもよかったかもしれない。

 そしてデザートにと頼んだのはブルーベリーのタルト。ブルーベリーを使ったケーキでタルトというのはあまり見たことがないなと思い目が止まった。ケーキだけが来るのかと思ったが、花をもしたチョコ、いちごと生クリームがのった、コース料理で出てきそうな装丁で、見た目にも綺麗。そしてコーヒーはこのお店のオリジナルブレンド。非常にクリアな印象があり、スッキリと飲みやすい。様々なデザートが提供されることもあってか、主張は強くなく、どのような食べ合わせでも美味しく楽しめるような風味になっているように思う。ゲレンデ食としてはそこそこ値の張るメニューではあるが、雪景色を見ながらこれだけ美味しいものがいただけるというこの空間はそれだけの価値があると感じた。

 お腹を満たしたあと2本ほどウエストコースあたりを滑ったところで、足に違和感を感じたので、荷物のおいてあるリゾートセンター1へと向かうことに。時間はまだ13時にもなっていなかった。ケガへの不安が大きいというのもあるが、リゾートセンター1までに中級者コースを通らなければならないのだ。そしてこの中級者コースが、頂上のコースよりも自分に不安を抱かせるものだった。傾斜や幅は特に問題ではない。雪質が明らかに違う。人が何度も通ったからなのか、日が当たらなかったからなのかよくわからないのだが、板の滑りがよくない。硬めというのはわかるが、必要以上に引っかかる感覚。これはやばいと感じ、とにかくゆっくりと滑り降りることにした。普通に滑ったらどんな形で転倒するかまるで予想できず、とにかく怖い。下まで滑り降りたときの疲労感はかなり大きいものだった。

 着替えて荷物をまとめ、郵送しようとしたら店員さんから「専用のカバーが必要になります」と言われた。クロネコヤマトではボードなどゲレンデで使用する大型の荷物に対して、専用のカバーを付けないと運ばない、といったアナウンスが出されていた。しかしたんばらスキーパークでは特に言われなかったので、そんなに気にすることはないのかなとも思っていた。仕方がないので専用のカバーを買う形で処理してもらったのだが、スノーボードのサイズのカバーを出すのに店員さんが手間取る。どのカバーが対応したものなのかわかっていない様子を見ると新人さんっぽい。シャトルバスまで10分以上余裕があるわと思っていたが徐々に不安になってくる。カバーを見つけた店員さんが、カバンを包むのに手間取りそうだったので自分も手をかすことに。「ありがとうございます」と言われたものの、内心では「バスに間に合わないと1時間ここで待ちぼうけになるからね」とか考えていたので変な笑顔で返していたかもしれない。そんな軽いトラブルはありつつも、無事シャトルバスに乗って越後湯沢駅へ。この日はここでも寄りたい場所があるのだ。

 目的のお店は駅構内にあるカフェ「んまや」。名前が特徴的なこのお店の提供している「温泉珈琲」というのが気になっていた。フレンチプレスに入った状態で提供され、砂時計の砂が落ちたら自分でプレスして濾し、マグカップに注ぐ。この一連の作業をお客に委ねる形もあるのかと感心したけれど、淹れたての香りを感じやすい提供方法なのかもしれない。また、この提供されたコーヒーの風味がどちらかと言うと酸味のほうが特徴的で香りも甘さを感じさせるような感じ。よく喫茶店で出されるようなコーヒーかなと漠然と思っていたのでなかなか衝撃だった。一緒に頼んだ温泉プリンも重厚でしっかりとした舌触りで美味しい。コーヒーに合わせてなのかもしれないが、甘さは控えめかな。フレンチプレスで淹れていることもあり微粉が結構残るので、あまり時間をかけて飲んでいると風味がけっこう変化するかもしれない。豆について特に説明書きのようなものはなく、販売もされていなかったので、店員さんにどんな豆を使っているのかと聞いてみると「key coffee のトアルコトラジャ(インドネシア)だよ」とパッケージを出してくれた。市販されてるやつだったとは思わなんだ。しかしそれを、湧き出る温泉水を使って淹れており、ここがこのお店の特徴となる。温泉水を使っているのは名前からもわかるのだが、コーヒー豆が市販のものという点のほうが自分は興味を引いた。今度家でも試してみて、このお店の味と比べてみたい。

 お土産を物色して新幹線のホームへ。14時すぎというかなり中途半端な時間にも関わらず、東京方面に向かう観光客は多く、自由席に座れるか不安になったりもしたが問題なく席を確保できた。そして新幹線に乗ったところで、新幹線で飲食するものを買っていないことに気づいた。爆弾おにぎりなど事前に候補を決めていたにも関わらずだ。予定していたものがないとなると余計にお腹が空くもので、新幹線で帰路についている間は口が寂しかった。しかたがないので、Insta360のスマホのソフトで編集とかを試したりもしたのだが、無線で繋ぎっぱなしにしておかないといけなかったり、AI編集なるものを試すと長時間スマホで他のことができないといった状態になるので、編集は帰ってからPCですることにした。雪山にいくときは同時に読書がはかどるので、このシーズンが本当に好き。

 そして帰ってから、いざ専用のソフトで録画したものを確認してみる。感動した。これまでGoProで撮ったものは視界が右寄りになり、そして左右のターンのたびに大きく横に動くのだが、まるで真っすぐ進んでいるかのような映像で見れる。視点も自由に変えれて、自由度の高さも想像以上。なかでも自撮り棒で撮った映像は、スピード感もある程度感じられるような画角で撮ることができており、見栄えが違う。ヘルメットに付けたものも十分きれいに見れるのだが、ときおり自分が映り込む姿がすこし見ずらいと言うか、大きく画面に写ってしまう。これからの録画はもっぱら自撮り棒を使ったものになりそうだ。専用の編集ソフトで色々な見せ方ができるというのも楽しい。今後作る動画の変化を思うと、編集意欲も湧いてくるもので、次の「小春六花の雪山冒険記」の動画は早く仕上げることができるかもしれない。そして次のゲレンデへの期待感も同時にあがった。この日の雪山は機器のテストがメインだったが、録画映像も想像以上、ゲレンデも十分楽しみ、飲食も堪能でき、最高の1日となった。

たんばらスキーパークで滑ったよ

 朝の4時に起き、ボードやウェアが入った大きなカバンを背負って、まだ朝日が登らない暁の中を歩いていく。最寄り駅近くで朝食を買って始発の電車に乗り、揺れでカバンが倒れないように足で抑えつつ座席で電子書籍を読む。このハードな一連の流れに懐かしさを感じながら、今年もこのシーズンになったなと、雪山への期待に心躍らせていた。

 今シーズン最初の雪山は「たんばらスキーパーク」。会社の同期メンバーと毎年、群馬の雪山に滑りに行っており、今回はいくつか候補がある中でリフト券の割引が使える場所ということでこの雪山が選ばれた。yukiyamaアプリは割引券ももらえてとても助かる。

 新幹線でうたた寝してしまい、危うく乗り過ごしそうにもなったがなんとか友人と合流。雑談しつつ友人の車でたんばらスキーパークへ。同じメンバーで去年も滑っていたが、引っ越しなどで以前から近況が大きく変わったこともあり、共有する情報はお互いに多かった。

 たんばらスキーパークに到着。ここは以前腕の骨にヒビが入ったことのある思い出の地。友人からも「トラウマを克服しないとな」とエールが送られる。トラウマと言うよりもはやネタのような扱いである。車の中でいそいそと着替えGoProなど準備して、リフト券売り場の列に並んで、割引券の画面をアプリで表示させようとするもアプリの起動が遅い。yukiyamaアプリは記録するものとしていいのだけれど、どうも負荷に弱い。受付の前で少しまごついたりもしたがなんとか人数分のリフト券を購入した。ブーツ、ヘルメットの紐を締め、手袋も装着。板は片足だけはめて、いざゲレンデへ。

 この日のコンディションは滑り始めこそ晴れていたものの、滑るたび徐々に雲が空を覆い、雪がちらついて遠くの視界が白くなっていった。久々のスノーボードということで、感覚を掴むために初心者コースをノロノロと降りていく。一緒に滑っている友人はいつもならスピードを出してさっそうと前を滑っていくのだが、最近の運動不足を心配してかゆっくりとコースを蛇行して滑っていた。

 1度目で少しは感覚が掴めてきたので、リフトを降りて左手側に進んだ先にある中級者コースを滑っていく。このコース、以前訪れたときに腕の骨にヒビが入る転倒をしてしまった因縁のコースで、否が応でも力んでしまう。正面に玉原湖を望む景色のいい場所でもあるのだが、この日最初にこのコースを滑り降りるときはとりあえずコースどりを誤らないようにと、遠くを見る余裕がなかったように思う。ケガをしたときのような、硬い雪質と違ったことも幸いしてか、無事転倒せずに1本滑り降りることができたことで、このあとの滑走では気持ちに余裕ができたと思う。といってもあまりスピードは出せなかったが。何シーズンすべってもなかなかスピードを出すのはなれない。

 3本ほど滑って早めにお昼休憩。体力もみんな探り探りといった様子なのが年齢を感じさせる。昼食はゲレンデ食恒例のカレー。写真撮り忘れた。このとき気づいたのだけれど、自分含めてみんなメガネを付けて滑っている。これはけっこう珍しいのでは?いつもメガネの人も、スノーボードやスキーのときはコンタクトをつけるというケースを良く見てきたので、3人全員がメガネのままの装備というのがちょっとおかしかった。ひとりは全身緑の装備だったり、自分はGoProをヘルメットに付けてるしで、よそからみたらけっこう目立つメンツなのかもしれない。

 昼食後、少し雪がちらつく中、中級者コースを数回滑った。たんばらスキーパークのコースの数はさほど多くなく、高速リフトも1つということもあり、同じコースを周回することが多い。このときの映像も録画していたのだが、どこかの拍子にGoProが上を向いてしまったようで、まともにコースが写っていない映像になってしまったのが残念だった。中級者コースのもうひとつのコース、レイクウッドコースを滑ったときの映像も残しておきたかったね。途中の合流箇所がおもいのほか平坦で驚いたと同時に、滑りきれるか不安になってた。滑りやすいコースなんだけどこれまでなぜか滑ってなかったコースだったので、また今度行ったときは映像に残しときたい。

 体力も心配なので、数本滑ったら再度休憩を挟んだ。ここのレストハウスには、costa coffee のコーヒーが提供されている。スーパーなどでも買えるコーヒーの中では個人的にお気に入りのメーカーなので、味わい深いコーヒーがゲレンデで飲めるのはとてもありがたい。

 再度滑り始めたものの、2回滑り降りたところで下半身に筋肉疲労からくる軽い痛みを感じ、次の滑走を最後に下まで降りていくことにした。以前怪我をしたのが最終滑走だったということもあったので、無理をしないというのが1日を通しての心構えだった。朝早くに訪れ、滑った回数としては少ないが、長めの休憩を2回とったことでゲレンデを離れるのは15時頃となっていた。雪質の助けもあり、今シーズンの最初の滑りとしては上々といったところ。

 友人の案内で日帰り温泉に寄り、そしておおぎやでラーメン、餃子、チャーハンのこってり夕食。疲れた体にどちらも効果テキメン。雪山よりもこちらの満足感がメインなのではないかと考えてしまうほど。おおぎやというお店初めて訪れたが、関東でいくつか展開しているらしく、友人は埋まりきったスタンプカードを2枚も持っているほどの常連。タッチパネルでの注文の際、このUIはどうなんだといったいちゃもんで盛り上がりつつラーメンを待つ。UIが気になるのは職業病みたいなものかもしれない。運ばれてきたものを食べ始めると、みんな食べることに集中してしまいわりと静かだったと思う。めちゃくちゃうまかったからそら夢中になるわな。

 眠気と戦いながら新幹線の中で友人と喋りながら東京へ。ボードやウェアといった装備一式は、スキー場で宅配を依頼したので手荷物は少ない。あの大荷物を持って家まで帰る体力は今の自分にはない。というか一度宅配にお願いして帰りの負担の少なさを知ってしまうと、もう自分では持って帰るまいと思ってしまった。持って帰って荷物を整理する気力もないだろうし。宅配業者の方には感謝しかない。五体満足で家に帰ったことで、怪我なく帰るという目標は果たせた。そして録画した動画を確認してみると、上を映したものばかり。マシな録画も、前方と言うより少し横を映したものが多く、少し見づらいようにも思う。スノーボードで録画するには、やっぱり360度カメラに頼ったほうがいいのかな。

 録画において少し課題の残る雪山ではあったものの、今シーズンの到来を実感できて楽しい1日だった。