仕事の都合柄、人材業界についても知見を得ておかなければならず、とにかく概要だけでも知れる書籍はないかと探して見つけたのがこの本「採用100年史から読む 人材業界の未来シナリオ」
人材業界の歴史を淡々と語る内容ではなく、各時代における主要ビジネスモデルと主要人材企業の立ち位置についての説明があったり、テクノロジーによってこの業界における戦い方がどう変わったのか、また今後どうなるのかなど、人材業界をひとつのテーマとした小説のような読み応えのある内容だった。特に自分にとっては、indeed がなぜこの業界で強いのかという疑問にしっかりと答えてくれていたのがとても助かった。
人口が減少していくことがほぼ確実という日本の状況に対して、人材業界はこれに合わせて衰退するだけなのか、それとも人生100年時代や副業が浸透しまだまだ伸びしろがあるとみるべきなのか、今後この業界がどのようになるかの予想を立てるひとつの参考資料としてもとても役立つ書籍だと感じる。人材業界をテーマとした書籍があまりないことからも、この書籍の存在意義は非常に大きいだろう。
人材業界に関わる人に限らず、就職や転職を考えている人、会社を経営するような立場の人も、当事者としての立場で参考になる箇所がいくらかあると思うので、広い範囲で役に立つのではないかと思う。すこしでも興味を持った人はぜひとも目を通してみて欲しい。