この記事は「職場で困る年上とのやり取り」の後日談になります。
朝の通勤列車を降り、横殴りの雨の中出社。在宅勤務が中心になってから一番避けていた雨の中の通勤だが、大事なオフラインのミーティングがあるからとのことで、雨にも負けず頑張って出社した。ミーティングの内容がチームメンバーとのいざこざに関することだというのだからさらに気分が滅入る。朝からメンタル的に死んでた。
出社してしばらくして、自分と揉めた人(Bさん)が出社してきて、目があったので軽くお互いに会釈。どうやら無視されるようなことはないらしい。
問題のミーティングは午前中から実施された。集まったのはリーダーを含んだチームメンバー全員と、技術顧問をされてる偉い人。事前にリーダーがメンバーと個別に話してまとめたトラブルの概要と問題点と思われるところについてまとめてくれていたため、一通り読み上げる。大きな齟齬はない。しかし自分が一番気になっているのは、Bさんの感情的な部分で、この点についての言及はない。そこで「確認させてほしいことがあります」といって切り出した。
「あの日の話し合いの時間帯のみで、会話を遮断するほどの感情の高まりがあったのでしょうか?それとも以前から思うところがあり、あの日たまたまピークに達したのでしょうか?」
Bさんは落ち着いた様子でつらつらと話しだした。話しながら自分の中で整理しているようにも見えたが、大まかな内容としては以下の通り。
- 答えとしては後者で、思うところが以前からあった。
- 今あるデータプラットフォームは主に自分といまチームにいない人が中心に築き上げたもので、そこに対して責任と自負がある
- 10月頃、3年後のデータプラットフォームについて話してもらったが、今の環境がダメだと否定されているように感じた
- コードレビューの相談において同様に否定されていると感じ会話を遮断したが、今では行動として良くないものだったと考えている
「申し訳ない」とたくさん言われた。社内のSlackに煽りともとれるような書き込みをしていたので、キツい返答もある程度覚悟していたが、少し予想外な返答であった。問題があった日から、誰とどのような会話をしたのかは知らないが、自分の行動について悔いているように見えた。これに対して自分は「10月頃の話について、当時自分はチームに所属したばかりでここの現状のデータプラットフォームについて詳しくは知らない。そのため、否定すること自体が難しい。3年後のプラットフォームはあくまで自分の経験をベースに話したものであり、否定的な意見を述べたわけではない」と伝えた上で「意図していないとはいえ、否定的な印象を与えてしまったことと、それに気づけなかったことはこちらとしても申し訳ない。今後同様のことがあれば遠慮なく話してほしい」と伝えた。リーダーが思う進め方と少し異なる形にはなったが、自分は一番気になっていたことが明瞭になり、かつ今後はこうしようという着地点について話せたことで6割ほど満足していた。
残りのミーティングの時間は、細かい事実確認や、チームとしてこうしていこうといった認識の確認が行われ、最後に静かに見守っていた偉い人からこんなことを言われた。
「当時作られたものは、その時の最適・最善を満たすものであるが、時間の経過とともにまわりが変化し、適切でない(追いついていない)部分が出てくることはしかたがない。改善を促すのはいいが、これまで築かれたものや築いた人に対しリスペクトを忘れないように。」
「意見がぶつかることはむしろガンガンやってほしいが、正しくぶつかり合おう」
今回の件で自分は、言葉尻におそらく「これまで築かれたものや築いた人に対しリスペクト」が欠けていたことで、Bさんのアクションを引き起こしてしまったのかなとも思うので、この点については今後気をつけながらコミュニケーションをとっていきたい。ミーティングのあとチームメンバーでランチして、ブラックフライデーで何を買ったとか雑談して、わだかまりなく話ができる空気感を改めて作ることができたと思う。
午後のミーティングにおいて、満足できていない残りの4割の部分、事の発端となる自分が担当している開発の方針について改めて相談し、自分の当初の提案が概ね受け入れられう結果となった。少し変更はあるものの、チームメンバー全員が納得してもらえる変更ということなので、追加の開発にストレスはない。
精神的に負荷が高い状態からスタートした1日だったが、チームとして大きなしこりを残さず前に進むことができたのは本当によかった。そして疲れた。
また、心配してくれた人に改めてお礼を言いたい。いろいろと悩んだりしましたが、なんとか変わらずやっていけそうです。本当にありがとう。