御岳山(東京)を登って日の出山に行ったよ

 友人から「関東圏で登山しません?」とお誘いをいただき、なかなか会えない友人ということもあったので、特に何も考えずに「行きたい!」と返事をした。自分の登山経験は、富士山と高尾山のみ。これを聞いた別の友人からは「登山の上級と初級の極端な経験しかあらへんのな」と言われる始末。富士山のときは道具をすべてレンタルし、高尾山ではほぼ普段着といった軽装、靴も通常のもので問題なく登れてしまったため、登山に必要な装備というものを何ひとつ持っていない状態。最低限必要な装備として、靴はあった方がいいとアドバイスを貰ったので、まずは登山前日にモンベルの店舗に行き、良さげな靴を購入。登山だけではなく、観光などで長距離を歩くようなときにも使いやすいように、カットが短いものを選んだ。

 登山当日、天気が心配されたが日頃の行いもあってか雨の心配はしなくても良さそう。始発の電車に乗り込み、御嶽駅に向かう。目的地が近くなるに連れ、車両の中は登山しに来ましたと服装が物語っている人たちばかりに。自分はどうだろうか。カバンこそ大きめではあるが、下がジーパンだったので「そんな格好で登山するとは山をなめてるな」とか思われてるかもしれない。集合時間よりも早めに着いたので、御嶽駅の待合室で電車に乗る前に買っておいたおにぎりで朝食。ゆっくりと座って風をしのげるスペースがあってよかった。

御嶽駅

 自分を含めて3人で向かう予定なのだが、友人1人が御嶽駅までの道中でトラブルにあっていた。少し遅れての出発となったが、まぁ今回の登山は初心者の自分がいるため、ゆったりとした登山計画となっており、時間にもかなりゆとりを持った予定となっている。多少の遅れなど影響はないだろう。御嶽駅からバスに乗り、ケーブルカー乗り場まで向かう。ケーブルカーである程度の高さまで登ってから、登山開始といった計画だ。御岳山の標高は930mほどなのだが、ケーブルカーで800mほどの高さまで来ることができるので、登った高さとしてはさほど高くはありません。ケーブルカーに乗り込むと、偶然一番前の位置に立つことになったので、斜面に沿って進行方向に伸びる線路をみながら電車に揺られていました。線路の傾斜をみて、雪山でこの傾斜を滑るとなるとかなりビビりそうだ、などと友人と話したりしていた。

 

 ケーブルカーを降りた先は展望台となっており、さらに頂上に伸びるリフト乗り場なんかもあって、この山は足で登らなくてもいいんだなということを知りました。自分たちは歩きに来たのでリフトは使用しませんでしたが、足が不自由になったときに山に登りたい欲求にかられたら今後利用するかもしれませんね。

 さぁここから山を登るぞ!と気合を入れて進んだのですが、舗装された道を民家、宿舎を横目に歩き、登山というよりも、ちょっと山に近い集落を散歩しているような気分でした。インフラとかどうやって整えているのか疑問に思いながら、30分程度歩くと御岳山山頂の武蔵御嶽神社につきました。早いね。ペースが早いというのも多少あったのかもしれませんが、ケーブルカーを使用すると、頂上ってわりとすぐついちゃうんですね。武蔵御嶽神社では「おいぬ様信仰」というのがあり、ワンピースでも「大口真神(オオクチノマカミ)」というのが出ていると友人が教えてくれた。道中、やたらと犬を連れた観光客がいるなとは思っていたが、なるほど、犬にまつわる信仰がこの神社にはあったのか。

 神社をぐるっと回って、石段を降りる。このまま帰路につくわけではなく、このまま尾根に沿って日の出山に行き下山するというのが本日の予定ルート。武蔵御嶽神社を後にしたあと、立て看板の指示に従いながら日の出山に向かう。分かれ道があるたびに、進行ルートがかなり丁寧に案内されておりほとんど迷わずに進むことができる。しだいに舗装された道から山道となっていき、自然に近い雰囲気を味わいながらハイキングすることができ始めた。

 木々は日差しを逃すまいと、青々とした葉を大きく広げ、すでに夏の準備をしているようで、色づいた春の化粧は見事に地面に落とされていた。もっと早くに来ていれば、きっと桜色の木々が観光客と空の間に雅な層を作り出していたのかもしれないといった想像もできるが、今は上に見えた桜の層が山道や周辺の土色を隠すように、桜色の絨毯さながらに広がっていた。

 尾根伝いを歩いていることもあり、高低差もさほどなく、ずんずんと突き進む。前日の悪天候によって少し足場にぬかるみはあったものの、新しい靴が十分に機能し、足をすべらせるといった不安定さを体感することもなかった。靴ずれのような、長時間はいてなければ発生しないような不調も特になく、いい靴を買えたなという確信が生まれていた。そして武蔵御嶽神社を出て約40分ほど経過した頃、日の出山の山頂に到着した。予定では1時間ぐらいかかる見込みだったんだけれども、だいぶ早い。山頂はひらけており、たくさん設置されたベンチには一休みする登山客で溢れかえっていた。その中でコーヒーを淹れている人もいて、なんと優雅なのだろうと強いあこがれを抱いた。自分も今後やってみたいなと友人と話しながら、自分たちもしばらく一休み。この後下山になるのだが、ご丁寧なことに「つるつる温泉」という浴場までの道のりが、道中の立て看板で指し示されており、下山でも迷うことなくすんなりと進むことができた。やはり温泉は登山とセットなんですね。

 日の出山山頂から下山しはじめてしばらくは、細かい階段が続いた。段の幅が非常に狭く。足を横向きにしながら降りなければ、靴が段差に引っかかって転倒してしまいそうになるほど。日の出山山頂に向かう人達とすれ違うたびに、この段差を頂上までしばらく登り続けるのは酷だろうな、などと心のなかで同情していた。短い距離でいっきに降ろされた感覚で、足元に最新の注意をはらい続けたことによる気苦労が疲労として次第にのしかかる。階段が終わり、斜面になったあとは、ぬかるんだ足場で滑らないように再度注意を払う。靴が優秀とは言っても限度があるので、木の根を避けるように足場を選んだり、時には手を付きながら体を支えて降りたりと、下山中がいちばん登山をしているという実感があったかもしれない。逆にこれを登ろうと思った場合、体力が持つか自信がない。登山を今後するにしても、体力が個人的には課題になりそうだ。

 1時間ほど下り続け、「日の出山ハイキングコース入口」の立て看板が見えた。下山してきた自分たちからすればゴールなわけだ。ずっと下り坂だったためか、時折膝に違和感があったので、ゴールが見えたときは安心した。高低差約900mというのは、今の自分の筋力、体力だと登って降りるということがもしかしたら難しいのかもしれない。今回は比較的楽な行程を友人にたててもらったわけだが、例えばケーブルカーを使用せずに登るといった道のりだった場合、最後まで気持ちに余裕を持って追われることができたか自信がない。それでも、登山自体は非常に楽しめたので、コーヒーを淹れるという新しい目標とともに、今後も時間を見つけて挑んでみたいと思えるものだった。GoProをつけて、道中を撮影して、また小春六花で動画を作ってもいいかもしれないとか、妄想だけが先行する。やってみるとさらにやりたいことが広がるというのは、多趣味な人の特権かもしれない。

 このあとはつるつる温泉でさっぱりした後、武蔵五日市駅にあるカフェ「do-mo factory blan.co」で遅めのお昼ごはん。「お食事コッペ   ~鴨ロース&トマト&チーズ~」とホットコーヒーをいただきました。疲労感もあってかめちゃくちゃ美味しかった。コーヒーは酸味のあるさっぱりとした風味のもので、酸味以外の成分が十分に引き出されており、酸味が強すぎない、飲みやすいコーヒーでした。酸味のあるコーヒーで美味しいものはこんな風味がするのかと参考になる。

 

 早朝から活動を開始して、山を登って降りて、家に帰ると15時頃だっただろうか。適度な疲労感というのは心地よいもので、睡眠の質もあがるだろいうという期待が持てる。やはり自分は体を動かすことが好きなのだろう。今後も続けたいなと思えるほど、好印象のまま終えることができたのは嬉しい限り。せっかく買った靴も擦り切れるぐらい履きまくろう。最初はかなり急な計画ではあったが、手を上げておいてよかった。筋力や体力を付ける意味でも、定期的に山に登らなければ。まずは近隣で初心者向けの山を探そう。新しい趣味がまた自分を駆り立てていく。しばらくは好奇心に身を委ねて、ハマるところまでハマり、イケるところまでいってしまおう。

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