小樽天狗山スキー場で滑ったよ

 1月下旬に小樽旅行をした際に、せっかくならと旅程に小樽のスキー場で滑る予定を突っ込みました。2泊3日の小樽旅行で半日ほどゲレンデで過ごすとなると、かなり忙しい旅程になるのですが、こういう機会でもなければ、小樽天狗山スキー場で滑るということもないだろうと思い、無理やりねじ込みましたね。まぁ結果として寒波とぶつかり、スノーボードが滑る当日の昼にゲレンデに届くという、ギリギリのスケジュールに追い込まれてました。当日滑ることができたのは本当に幸運でした。

 13時頃にきた宅配便に自分のボードが含まれていたので、ゲレンデの受付からそれを受け取りまずは着替えです。着替えのスペースは広くはないですが、他に人がいなかったので余裕がもてました。ロッカーも大きくはなかったので、着替え後の荷物を入れることができず、更衣室に置きっぱなしの状態になりました。貴重品は常に身につけて滑るようにしているので盗難による被害は大きくはないですが、それでも心配にはなりましたね。まぁこの日は特にこういった被害に合わなかったので一安心です。

 着替えてまずロープウェイに乗り込みます。展望台とそこのカフェが有名で、ゲレンデを滑る人だけではなく、ここからの景色を楽しむために来る人もいて、ウェア姿の自分とずいぶん雰囲気がちがったのが印象的でした。展望台からの景色は天候に恵まれたことで絶景でしたね。見晴らしがいいことで、石狩湾向かいの石狩市あたりの陸地も見えます。街中が雪化粧しており、日差しを跳ね返すような白い輝きと、雲の影が町に広がる様はとても幻想的でした。街全体が空を映すキャンバスのようです。

 ロープウェイを上って降りたすぐ先にあるリフトは一人乗りで、このとき初めて一人乗りのリフトに乗りました。座るスペースが少ないというのはなんとも不安になりますね。バーをこれでもかと力強く握っていたのを覚えています。

 頂上からの滑走がこの日の最初の滑走になります。というのも、小樽天狗山スキー場の初心者コースは、頂上からのコースしかないんですよね。ゴンドラを降りてすぐ見えるコースは、最大傾斜40度の急斜面をもつ上級コースです。降りれる気がしません。頂上からはなだらかな傾斜が続くので、景色としては、ゴンドラから降りてすぐのところのほうがきれいに見えるものでした。初心者コースは非常に横幅が広く、悠々と滑り降りることができました。練習したりするような場所としてうってつけですね。ただ、初心者がいきなり一人乗りのリフトに乗らないといけないというのが、なかなか酷かもしれません。

 しばらくファミリーコースで足慣らしをしてから次に向かったのは、頂上から麓のゴンドラ乗り場のあたりまで滑り降りることができる、初心者コースのロングラインコース。小樽天狗山スキー場の中で1キロを超えるコースは、こことダイナミックコースという上級者コースがありますが、この日はダイナミックコースは閉鎖されており、滑れるコースの中では一番長いコースとなっていました。山の側面にそって滑るようなコースで、左側が開けており右に曲がる際に眼下に広がる石狩湾と小樽の街並みを眺めながら滑ることができます。景色に加えて、風を切って滑ることができ、非常に気持が良かったですね。肋骨にヒビが入っているので、あまりスピードは出せませんが、人が少ないことで、左右に大きく蛇行しながら滑ることができたのは楽しかったです。

 「小樽天狗山スキー場を滑れればどこでもすべることができる」

そんな話を何処かで聞いたことがありました。その言葉の意味を、中級者コースの旧コースで知ることになります。最大傾斜38度。足がすくみます。これが中級者コースだと?さらに驚いたのは、スクール生がここを滑っていることですね。レベルが高すぎる。たしかにここを滑れるなら、どこのスキー場の傾斜も滑れるような気がします。動画を取りましたが、傾斜にビビって動けなくなってます。

 38度の傾斜をなんとか生きて降りたあとも、なかなかの傾斜が続きます。コース幅はそれなりに広いのですが、まっすぐ下に伸びるコースで、傾斜が緩むようなタイミングがないのです。ひたすらブレーキを踏んでました。滑り終わったあとの疲労感が尋常じゃなかったですね。

 

 小樽天狗山スキー場はナイター営業もしています。頂上への一人乗りのリフトは止まってしまうんですが、ロングラインコースは滑ることができます。ただ、一人乗りのリフトが止まったことを知らずに、一人乗りのリフトの乗り場まで滑ってしまうと、稼働しているリフトへの道のりは、最大斜度38度の中級コースか、最大斜度40度の上級者コースを経由しなければなりません。滑らずにゴンドラで降りるというのもあります。自分はゴンドラで降りました。一人乗りのリフトが動かないときの選択肢が限られてるのが厳しいなと実感しましたね。ふるい落とされたという気分です。傾斜40度をさっそうと滑れるようになりたいものです。暗がりのファミリーコース、ロングラインコースは、山の木々の闇に加えて、奥に見える海も徐々に黒くなり、雪の白さとの縞模様が視界に広がるのが幻想的でしたね。

 リフト券は4時間のものを買っており、滑り始めたのは13時半ごろ。ナイターを滑って、夜景を見てからゴンドラを降りようと思っていたのですが、17時半ごろでは暗くなりきっておらず、北海道の3大夜景の1つをきちんと見る前に降りる形になったのが口惜しかったです。

 小樽天狗山スキー場は、各設備が新しいというわけではないですが、コース内容などに対しては十分な設備を備えているといった印象です。とにかく急斜面が多いコースなので、上級者向けのゲレンデと思います。スノーボードを宅配で送り、荷物を少なめにした状態で自分は向いましたが、宅配の対応を普段からあまりしていないようで、事前に連絡することが求められますね。1日あたり保管料として500円かかるというのも、他のゲレンデでは聞いたことがなかったので驚きました。宿泊先からの移動手段によっては、準備をした状態でゲレンデに向かうような形にするほうがいいかもしれません。コースの数は多くありませんが、それでも4時間しっかりと楽しめるゲレンデでしたね。ナイターも楽しもうとした場合、6時間のリフト券を買うのがいいかもしれません。またスタンプラリーが冬に開催された際には、滑りに来ようかなと思います。

小樽スタンプラリー3に参加したよ(2日目)

 7時頃に起床して窓から外を見てみると、雪は変わらず一面を覆っているものの、日差しが見える。寒波の影響による悪天候を心配してたんですが、不安要素がなくなって助かります。特にこの日は、小樽天狗山スキー場でスノーボードも予定しており、展望台からの景色なども楽しみにしておりました。しかし寒い。気温を確認するとマイナス9度。この気温をみると、楽しみがあっても外に出るのをためらってしまいます。

 まずは朝食として、今回のスタンプラリーから追加されたスポット「北のどんぶり屋滝波食堂」に訪れました。好きな海鮮ネタを選んで乗っけられる海鮮丼が有名で、お昼どきだと並んでしまうといろいろなところで書かれていたので、行くなら朝と決めていました。また、朝の8時からやっていることもあり、1日をフル活用したい自分にとっては非常に助かる店舗なんですよね。朝食をどこでとるかというのは、旅行のたびによく悩んでます。

 自分が選んだのはカニ、いくら、そして季節のネタであるサーモンのねぎとろ。丼から溢れそうなネタが贅沢感を漂わせます。サービスとして昆布巻きもいただきました。いずれもめちゃくちゃ美味しいのですが、なぜかはっきりと覚えているのが「味噌汁おいしい」という記憶なんですよね。お魚の出汁が非常に濃くでており、それだけでも満足感に満たされます。海鮮を取り扱うお店の汁物というのはやはりひと味もふた味も違うものなんですかね。

 お腹を満たし、今日のスタンプラリーを開始します。今日はバス移動を基本とした、広範囲の移動を予定しています。そのためバスの1日乗車券を購入するため、小樽駅前バスターミナルの受付に行ったんですが、受付が空いているはずの時間にあいていない。まぁバスの運転手に話せば場所を選ばず購入できるので、乗り込んだバスで最初に乗車券購入をしました。4回乗ればもとが取れるのでスタンプラリー参加者はだいたい購入してるんじゃないかなと思います。この1日乗車券の仕組みは初めて見るものだったので、最初に見たときは驚きましたね。使う日にちに合わせて削るというもので、バスの中でせっせと2023/1/27を削っていました。ちなみにこの日は自分の誕生日でした。小樽で過ごせるとは、いい誕生日になりそうです。

 バスに揺られて訪れたのは、季節の色を全面にその景色に反映させ、素晴らしい景観を楽しめる、小樽総鎮守住吉神社です。この日は一面雪化粧した景色が拝めましたね。朝イチということもあり、新雪には足跡もほぼなく、ふかふかの雪を踏みしめながら本殿まで進みます。そしてフォトスポットでもある、本殿前から入り口に振り返って、鳥居からさらに奥に伸びる道路、そして海まで一望できるこの景色。これが見たかった。やはりこの景色は、人が少ない時間帯におがみたいものですね。まぁ早く来すぎてしまい、スタンプが置いてある社務所が開くまでしばらく外で待つことになったんですけどね。

 社務所が開いてからスタンプを押していると、巫覡(でいいのかな?)の方が「すみません、トイレの水が凍ってしまって」といいながらバタバタと通路を渡っていかれた。鍛え抜かれた北の国の設備でも、やはりこういった水道のトラブルはあるんですね。バタバタと忙しくしているところに、おみくじの購入とかお願いしてしまってすみません。小吉でした。今年はぼちぼち頑張ります。

 目的を果たして一度小樽駅までバスで戻ります。次の目的地はスタンプラリー最難関とも言える小樽商科大学。ただちょっと大学までのバスがすぐにでないので、駅構内のカフェ「可否茶店」で一休み。小樽で気になっているカフェがいくつかあり、時間があったら回るリストというのを作ってました。そのうちのひとつで、チェーン店ではあるんですが、日本で最初の喫茶店という歴史あるお店の小樽の店舗で、雰囲気を知っておきたかったんですよね。深煎りのスモーキーさを持ちつつも、すっきりとした後味で、ブラックでも飲みやすいコーヒーでしたね。

  コーヒーを飲み干して小樽商科大学行きのバス停に向かうと、すでに学生の列ができていました。午前中の登校時、地獄坂の先にある大学にバス以外の手段で向かう人などほぼいないでしょう。早めに並ばないとバスに乗れないかもしれないということは、考えれば容易に想像できますね。私は考えてなかったので乗れるかどうか不安になりながら並んでました。なんとか1本目のバスで乗り込むことができ、雪に覆われた地獄坂を登るバスに揺られ、小樽商科大学に向かいます。バスの座席で寝ていたり、友人と話したりする学生たちの中に異質な自分がいるということに、なんともいえない不安を感じたりしたものです。怪しまれたりしていないだろうか。妙な居心地の悪さを感じながらも目的地に到着。地獄坂の標識がすっぽりと埋まるほどの雪が路肩につまれてます。

 以前来たときは、スタンプのおいてある大学生協の場所がわからず、学生に聞いたりしましたが、今回はまっすぐと目的の場所に向かうことができます。午前中ということもあってかそこそこ人がいて、この中でスタンプを押して写真を撮るということにかなり抵抗感はあったものの、ここまできてやらいでかと自分を言い聞かせてスタンプを押し、写真を撮りました。スタンプを押せるのは平日の10時から14時半という限られた時間帯しかないこともあり、スタンプラリーの中でも最難関と言われていますが、メンタルが問われるという意味でもこの場所はなかなか試されるポイントだなと実感したものです。

 再度小樽駅に向かうバスにも比較的すぐ乗ることができ、スムーズに小樽商科大学をあとにします。そして本日のメインとなる、小樽天狗山スキー場に向かうのですが、不安要素をずっと抱えており気が気じゃないといった心境でした。というのも、小樽天狗山スキー場でスノーボードを楽しむつもりでいるのに、スノーボードの宅配がまだ到着していない。実は昨日、寒波による悪天候によってまだ北海道にはいれていないという連絡を受けており、いちおう滑るのは午後からだから午前中についてくれれば、といったお願いをしていたんですよね。今日は27日で、ボード自体は24日に宅配を依頼しており、26日に自分が無事に小樽に来れているので、荷物も問題ないだろうと思いこんでいました。10時半頃の段階ですでに小樽の営業所から出発しているといった状況を確認でき、ドライバーの方とも連絡が取れ12時半から13時の間で届けられるとお伝えいただいたので、全く滑れないといったことはなさそうということがわかり安心したりしたものです。

 小樽駅前からバスに乗り込み、小樽天狗山スキー場に到着。天候も非常によく、展望台からの眺望も期待できます。しかし到着したのは11時頃で、まだボードは手元にありません。そこで、近くにあるモリノカフェという喫茶店にお邪魔することにしました。

 開店直後ということもあり、モリノカフェにいる客は自分のみ。日本海に続く石狩湾を臨む景色を楽しめる席に座らせてもらい、自家製ケーキとコーヒーのセットをいただきます。非常に美味しいコーヒーで、ケーキとの相性もよく、お会計のときに少しコーヒー豆について伺いました。ニカラグアの豆で自家焙煎されているとのことなんですが、その焙煎方法がオーブンでやられているというのは驚きましたね。専用のオーブンとかではなく、ケーキを焼くのにも使用している一般のオーブンで焙煎しているとおっしゃられてました。煙がすごいからお客さんがいるときにはできないのと、一度にたくさんできないのが大変というのが難点なようです。オーブンでの焙煎について、今度もう少し調べてみようと思います。

 モリノカフェの店員さんにお礼を言ってあとにし、ゲレンデに向かうとちょうどクロネコヤマトのトラックが停まって、自分のスノーボードを抱えたお兄さんがゲレンデのチケット売り場に運び入れる姿が見えました。この時間にここまで運んで来てくれたことに感謝しかありません。本当にありがとう。

 着替えを済ませてチケットを購入しようとしたとき、上の施設で提供されるコラボメニューも目当てだったので、4時間のリフト券と1000円分の食事券がセットになったものを購入しようとしたんですが「水道のトラブルでコラボメニューが提供できない」と言われました。コラボメニューと、合わせてもらえるコースターが目当てだっただけに、この知らせは悲しかったですね。まぁコースターは他のコラボメニューでもらえるからいいかと割り切り、ひとまず4時間のリフト券を購入してロープウェイに乗りこみます。小樽天狗山スキー場ですべった話はちょっと別の記事に書くとして、展望台からの眺めは、天気も良かったこともあり最高でしたね。

 少し滑ってから休憩がてら、小樽で一番空に近いカフェといわれるTENGUU CAFEでメニューを見てみると、コラボメニューに対して特に「出せない」といった表記がない。もしかしてと思い注文してみると、なにも言われず注文が通った。どうやら滑っている間に復旧したようですね。これはラッキーとコラボメニューの2つを注文し、 TENGUU CAFEでしばらくまったり。最初にブルーベリーティーで体を温めます。ブルーベリーの酸味がつかれた身体に非常に効く。天狗山の夕映えソーダもすっきり飲みやすい酸味が美味しかったです。

 リフト券の時間いっぱい滑り、17時過ぎに写真を展望台から撮ったんですが、まだ少し明るさがあり、北海道3大夜景のひとつをしっかりとした暗さの中で納めることができなかったのが少し残念でしたね。もう少し早めに日が落ちきると思ったんですが予想外でした。このあたりから夜景目当ての観光客があがってきて、TENGUU CAFE は賑わいを見せます。ボードを持ってロープウェイを降りる自分がかなり浮いていたことでしょう。着替えを済ませて、ボードを再度預け宅配の依頼をし、帰りのバスを待ちます。この帰りのバスなんですが、夜景目当ての観光客と重なり、バスの時間があまり時間通りに発着しない状態で、いつ来るのかわからないバスをひたすら寒空の下で待つという状況になったのはつらかったですね。20分ほど冷たい風にさらされていたと思います。バスが来たときの感動はひとしおでした。

 小樽駅に向かうバスの中、観光客の多くは海外の人のようで、日本語以外の言語による会話がボソボソと聞こえます。もう少しで小樽駅前に着くかなというときに、ひとつ前の席に座っている女性が、霜ができた窓になにか日本語を書いているのに気づきました。携帯を見ながら、翻訳しながら書いている。「小樽に行く」といった文面をかいたところで、こちらをちらっと見る視線を感じたので、こちらから話しかけてみました。最初は日本語で話しかけてみましたが、日本語はわからないとのことだったので、拙い英語でなんとか相手のお困りごとを引き出すと、このバスが小樽駅に行くかどうかというのを知りたい様子でした。なので、このバスは小樽駅前に行くよというのを伝え、自分も同じ目的地だったので一緒にバスを降り、札幌に行きたいと次に言われたので、チケットの買い方と、どの番号の乗り場の電車に乗ればいいか、というのをなんとか伝え、改札をくぐるのを見送りました。観光客が多いなというのは昨日から感じていましたが、まさか自分が案内することになるとは思いませんでしたね。もっと英語ができていればスムーズだっただろうなと小さな後悔もしつつ、夕飯を食べに龍鳳に向かいます。向かったのですが、今日は19時前ですでに閉店しておりました。龍鳳チャレンジ本日も失敗で明日にかけるしかありません。

 閉店の龍鳳に背中を向けて、別のところで夕飯をと歩き始めるのですが、龍鳳以外の候補を考えていなかった。そのため、道中で良さそうなお店があれば入ろう、というなんとも行き合ったりばったりな妙案に頼ることにしたのです。場合によっては、小樽ビール小樽倉庫No.1にもう一度いってもいいか、ぐらいのことを考えていたと思います。しかし少し歩いたところで見つけたひとつのお店に目が止まりました。「丼 あて 酒 えだかん」

 海鮮丼の写真が胃袋を刺激します。朝食に滝波食堂で3種の海鮮丼を食べましたが、スノーボードと雪道を歩くのに疲弊した身体はすぐにでもなにか食わせろと内側から訴えかけているようでした。日本酒というのも気になったので、がらがらとお店の扉を開けて足を踏み入れました。すでにお客さんが数名おり、テーブル席に2組、カウンター席に1組。自分は扉近くのカウンター席に案内され、注文はQRコードで飛んだサイトからできると伝えられました。チェーン店というわけでもなさそうなお店ですが、こういった注文の仕組みを取り入れているのはこのあたりでは珍しいんじゃないかなと感心していた。お店に入る前から気になっていた海鮮丼と、日本酒ガチャというなんとも面白そうなものがあったのでこれを選び注文。最初にお通しとしてでてきたのは肉じゃがで、これひとつでメニューの一つになるんじゃないの?と思えるような1品が出てきたことに驚きました。日本酒ガチャでは「合名会社鈴木酒造店 秀よし」という秋田の日本酒を引き、肉じゃがと日本酒だけでも立派な食事になるなと満足気に箸を進めます。スッキリとした風味の秀よしは、肉じゃがの味を隠すようなこともなくお互いの旨味がちょうど混ざるような、何にでも合わせれると思わせる風味だったのが印象的です。疲れているのでお酒が回りそうだなと思ったので、一緒にお冷も頼みました。そして待ちに待った海鮮丼。キラキラと光っているのかと思えるような鮮やかな彩り、非常に綺麗です。食べるのがもったいないなと写真を撮ったときは思いましたが、食欲が先行しましたね。ガツガツとレンゲをつかってかきこんでました。一緒に出されたお味噌汁も、滝波食堂と同様に、海鮮のお出汁が聞いてて美味でしたね。あっという間に平らげてしまいました。

 再度寒空のもと、グリッズプレミアムホテル小樽にチェックインのために向かいます。朝にバス停に行くまでの間、荷物を預けるために立ち寄ってはいたのですが、朝早すぎたのでチェックインはまだしていません。20時をすでに超えていたので、電話がかかってくるんじゃないかと携帯の振動を警戒していましたが、特に電話がなることもなくグリッズプレミアムホテル小樽に到着。チェックインして内装とかをみると、なんとも既視感がある。パンフレットが置かれているところにトリフィート小樽運河の案内もあり、そこでようやくトリフィート小樽運河と同じ系列のホテルなのかと気づきました。このことをツイートすると、トリフィート小樽運河の公式Twitterアカウントからも反応が。

 こちらの浴場には露天風呂もあり、お風呂の時間を長めにとり、夜風に涼みつつ浴場を堪能しました。スノーボードのあとにトリフィート小樽運河やグリッズプレミアムホテル小樽の浴場施設があるところに泊まれるというのは、疲労を癒すことを考えると非常に頼りになるといいますか、アクティビティのあとの楽しみがあるというのが嬉しいですね。

この日集めたスタンプとしては、滝波食堂、住吉神社、小樽商科大学、小樽天狗山ロープウェイと、数としては少ないものの、スノーボードを楽しんだり景色を堪能したり、海鮮を楽しんだりと、昨日と同様に朝から夜まで充実した1日を過ごすことができました。1日天気に恵まれたことが大きいですね。しかしながら下半身の疲労感が非常に大きく、翌日の活動に支障が出ないかだけが気がかりです。

宝台樹スキー場に行ったよ

 毎シーズン一緒に雪山を滑る友人とともに、今シーズンもやってきました宝台樹スキー場。前日にスタンサーによる計測と、その結果に合わせたビンディングの調整を済ませていたので、どんな感触になるのかというのが今回の一番の楽しみだった。また、低温環境下用のGoProの電池を使ってみるという試みもある。そして一番の不安が肋骨のヒビが悪化しないかということ。とにかく今回はのんびり滑るわと友人に伝えてはいた。

 購入した宝台樹スキー場のリフト券は5時間のものであったが、その時間の仕組みが特殊で、最初にゲートをくぐってから1時間区切りで消費するといったものになります。たとえば、11:00に最初にリフト乗り場のゲートを潜ると1時間のカウントが開始され、このカウントが0になる12:00を超えてリフト乗り場のゲートを潜ると、次の1時間のカウントが始まります。1時間区切りで消費されるため、お昼休憩などリフトを使用しないタイミングは、残りカウントが0に近くなるときに合わせると、無駄な消費を抑えることができるといった利用の仕方ができます。指定のゲレンデで共通して使えるリフト券なので、まとまった時間、10時間分などを購入しておき、5時間ずつ2つのゲレンデで使用する、などの利用の仕方ができるリフト券になっています。こういうのもあるのかと知ったときは非常に感心しました。

 最初の数本は初心者コースのたんぽぽコースで肩慣らし。調整したビンディングの状態ですが、前回に比べるとだいぶ滑りやすい印象です。スタンサーを利用し、ビンディングの調整をしてもらっていたときに、調整前の状態について色々と聞いたのですが、ボードに対して少し前方に軸がずれるような設定のされ方をしているとかで、足の爪先部分がボードからはみ出す長さが長く、バックターンがしずらい状態と教えてもらいました。ついでにビンディングの調整方法とか、細かく丁寧に説明をしながら調整してくれました。非常に勉強になりましたね。サイドボードなど購入したときに同じようにできるかは自信がありませんが、今後色々と調べる上で参考になりそうです。

 調整したボードに慣れてきたところで頂上へ。天気は曇ではあったんですが、風はさほどなく、雲の隙間から日がさすこともあり、視界は良好でした。遠くの景色は雲がかかってはっきりとは見えないものの、それでも景色は良い方だと思います。

 景色とは裏腹に、眼下に見える傾斜はとても容赦のないもの。1年前も苦しめられた中級者コースの第10コース。ボードを新しくしていざ再挑戦、したのですが、急にうまくなるはずもなく、何度も転びながら降りていきました。このコースは全体で1キロほどあり、ずっと傾斜が続くため、かなりブレーキを踏みながら降りていくはめになり、かなり下半身に負荷がかかりました。1本すべっただけでかなり足がプルプルしてました。

 1時間の区切りが良いタイミングでお昼に。群馬のソウルフードらしいもつ煮込みをいただきました。どうも受付の回転が悪いようで、食べられるまで結構並びましたね。人が多いわけではなかったんですけど。

 お昼をはさんで再度頂上へ。前回は滑らなかった上級者コースも滑ってみます。圧接されたコースではあったんですが、少しでた日差しによってと桁行が固まったようで、ところどころアイスバーンになってたのが怖かったです。エッジが思うように入らず、速度を落とすことに悪戦苦闘してました。

 頂上から滑るコースはどれもブレーキをかなり掛けないと滑れないようなコースで、数本滑っただけで下半身が限界を迎えてました。このあとは、中級者コースの第2東コースをすべり、そして初心者コースをまわってました。最後の滑走では、友人が自分の GoProで撮ってあげるよと言ってくれたのでお願いし、初めて自分が滑っている様子を自分で見ることができましたね。こうやって人に撮ってもらうと、かなり疾走感などが伝わりやすく、見栄えがいいものなんですね。これに反して自分の猫背やフォームが変なことが気になります。今度滑るときは気をつけたいものです。

 滑り終わったあと、「まんてん星の湯」という施設で汗を流し、併設されている食事処で夕飯に。キャベツのみじん切りと、豚肉野菜炒めをご飯の上にのっけた「まんてん丼」を疲れた身体に流し込みました。

 新幹線と電車に揺られて21時半頃無事帰宅。肋骨にヒビが入った状態ではあったんですが、派手に転ぶといったこともなく帰れてホッとしています。課題であったGoProの電池も、新しく購入した低温環境下の電池ひとつでほぼほぼまかなうことができたのは助かりました。今シーズンはこれで録画も安定しそうかな。ビンディングのほうも以前よりは滑りやすい感覚になったと思うのでこちらも良い収穫でした。今度宝台樹をすべるときは、頂上からのコースを転ぶことなく滑りきりたいものですね。

志賀高原横手山渋峠スキー場で滑ったよ

 熊の湯ホテルで宿泊して翌日。この日は熊の湯スキー場に隣接するスキー場、横手山渋峠スキー場で滑ります。

 朝6時頃に一度目を覚ますものの、筋肉の痛みや前日の打撲の痛みが残り、すぐに起き上がることができません。30分ほどベッドの中でもがき全身の痛みに慣れる始めてきたので、朝風呂に向かいました。夜中は部屋が暑かったのか、やたらと汗をかいており、放置すると風邪をひきそうだったんですよね。そして昨日かなり冷えた浴場はこの日も朝の冷え込みの分だけ寒かったです。内湯が極端に熱いので慣れるまでつらかったですが、寒いよりはマシと耐えて湯船に浸かっていました。お風呂だけが何店なんですよねこの宿は。

 そして朝食はバイキング。この後動くということを考えて程々に。できるだけ多くの品目を取ろうとしてしまうんですよね。りんごが美味しかった。

 食事も済ませ、着替えて荷物をまとめてチェックアウトしたらスキー場へ。熊の湯ホテルの荷物置き場兼更衣室をこの日も使わせていただけたのはありがたかったです。熊の湯ホテルから横手山渋峠スキー場のリフトまでは、歩いて15分ほどでしょうか。ボードを担いでの移動なので結構疲れましたね。天気は曇りで日光がないため、昨日よりは厚着をしていたのですが、逆にこのせいでスキー場までの移動で汗だくになってました。服装の調整難しい。

 えっちらおっちらと雪道を進んで、リフト乗り場手前のリフト券売り場まで到着。この日は昼過ぎに解散予定なので、4時間のリフト券を購入しました。そしてここからはひたすらリフトに乗ります。2300mを超える頂上を目指すリフトは急な傾斜をぐんぐん登り、リフトから見える景色には、厚手の上着のような雪を纏った樹氷が並びます。そして後ろには悠然と広がる景色が見えればというところでしたが、低い位置からすでにガスっており、遠くはおろか、10m先も視界が怪しいといった状況でした。前日の天気とはうってかわって、この日の滑走は視界の悪さに苦しめられました。

 頂上にあるレストランには「満点ビューテラス」という景色を楽しめるスポットもあるのですが、ご覧の有様です。ホワイトボードの前に立っているようにすら見えます。

 横手山渋峠スキー場は、頂上を挟んで更に奥にもコースが続いており、ここのゲレンデで滑ったことがある友人から、この先の渋峠側のコースを回るのが良いとの勧めに従い、この日最初の滑走を開始します。1本目を録画しようとしたんですが GoProが寒さでバッテリーがないという警告が録画直後にでましたね。まともに取れた録画が全体でも少なかったのがこの日は切なかったです。渋峠エリアのゲミュートコース、ウェーバーコースをしばらく回りました。

 リフトを降りてボードと足を固定し身体を起こすという一連の流れの中で、前日にぶつけた右胸下あたりが痛み、同時に体力も奪っていきます。徐々に渋峠エリアの人も増えてきたということもあり、昼食のために「日本一高い場所にあるパン屋」で有名な「横手山頂ヒュッテ」に向かいました。ゲレンデにいた人の密度に対して、店の中にいる人の密度は数倍違ったと思います。混んでる。運良くテーブル席が空いたので、すぐに昼食に臨めましたが、タイミングが悪いと席があくまでずっと待つ羽目になっていたかもしれません。友人含め全員が話題のきのこスープを注文。自分はパンがセットのものにしました。あつあつホカホカのパンとクリームシチュー。ボリュームが多いわけではないのに、満足感が非常にありました。パンにつけて食べるクリームシチューが疲れた身体に効果テキメンで絶品です。セットで付いてきたパンをおかわりしたくなる。

 撤退予定時刻から逆算して、あと乗れるリフトの回数も限られてきた。渋峠エリアは人も増えてきたので、横手山エリアを戻りつつ滑ることに。そしてこの横手山エリアの頂上から下るコースなんですが、まず細い。そして崖。前日の滑落のトラウマを呼び起こし、怖すぎる。さらに視界が悪いため足元がはっきり見えず、不意に凸凹した足場にのりあげ転倒ということも繰り返しました。このときお尻を強打し、痛みとともにお尻パッドのついたタイツを履いていてよかったと感動してました。完全に怖気づいてしまって、ノロノロと降りていくのが精一杯。林道怖い。

 体力もごっそりともっていかれて、昼食後に滑った本数は5本もなかったと思います。大怪我をする前に滑りきろうという考えに切り替わってましたね。最後に滑ったのは、 海和ゲレンデの中級コースから、一番下のリフト券売り場まで続く横手山第1ゲレンデ。GoProで最後までとれるかなと試しましたが、途中で切れちゃいましたね。もうすこしだったんだけどなぁ。今後は低温環境下用の電池も検討しないといけませんね。

 横手山渋峠スキー場をあとにし、疲弊した身体をボードとともに引きずりながら熊の湯ホテルに戻ります。着替えて荷物をまとめて、荷物の宅配手続きをして、身軽になった状態で友人の車に。さすがにボードを担いで帰る気力はこの時点でありませんでした。途中スリップしたりするトラブルは有りつつも、湯田中駅近くの楓の湯という駅前温泉で一休み。スノボーのあとの温泉は最高ですね。荷物を減らすためにバスタオルを持ってきておらず、レンタルもなかったので購入する羽目になりましたがまぁ致し方無し。記念品代わりに持って帰りましょう。そして友人と別れて電車に飛び乗り、一人帰路につきました。

 突発的な計画ではありましたが、今シーズン初の雪山旅はなかなか興味深い内容になったと感じています。1日目は天候に恵まれコンディションもよく、眺めも最高という中、滑落と雪中登山を経験し、2日目は逆に天候に恵まれず視界が悪い状態で、前日の打撲と戦いながら過酷な滑走になったという印象でした。2日目はお昼が美味しかったという思い出が強すぎて滑走の思い出がかき消されそうなんですよね。横手山渋峠スキー場のほうは、天気も含めて少し悔いの残る内容だったので、機会を見つけて今後リベンジしたいですね。打撲の状態は帰ってから数日様子見していますが、ひどくなることはないので湿布を貼りながら様子見を続けるつもりです。予定している雪山に影響が出ないことを祈るばかり。

志賀高原熊の湯スキー場で滑ったよ

 まだ年始の休みの時期だったでしょうか。「1/7~1/9あたりでどこか滑りにイケる人おらんか?」という呼びかけに勢いだけで参加表明し、さらに1白2日で2箇所滑るぞとなったので、広範囲にスキー場を持つ志賀高原で滑ることが決まりました。雪山の選定、宿の確保、移動手段の確保、実に2日ほどで確定した日程のスピード感には惚れ惚れしますね。突発的な旅はこういうところもワクワクするので個人的には好きです。

 まぁ宿の確保を自分がしたんですけど、予約してからプランを変更した方が良いとなって、予約サイトと宿の双方への連絡が必要になってちょっと手間取ってしまったのは失敗でした。差額がちゃんと返ってきたのでまぁ勉強になりましたということで。予約サイトから予約して、キャンセル料が発生するタイミングだけどキャンセル料が発生しないことをホテル側と握っている場合は、ホテル側から「キャンセル料免除」での予約取り消すフローがある、というのを知っておきましょう。ホテル側から「まず予約をそちらでキャンセルしてもらって」と言われても、キャンセル料が発生する場合はキャンセルを自分でしてはならない。なかなか大変ね。

 とまぁ準備期間での一悶着はありつつも無事に当日を迎えます。まだ月が沈む前、4時台に家をでて始発の電車で友人との合流地点、湯田中駅に向かいます。電車での移動時間は実に4時間。車で行く友人たちも3, 4時間運転したらしい。思ってた以上に遠かった。でも移動中に小説がたくさん読めるので、電車旅は好きです。

 友人と合流して熊の湯スキー場に隣接する宿「熊の湯ホテル」に向かいます。晴天に恵まれ、場所の割に道路に広がる雪は少なめ。交通状況も悪くなく、スムーズに目的地につきました。

  チェックインと着替えを手早く済ませ、新調したボードを担いでゲレンデへ。青空の広がる熊の湯スキー場。レストラン入り口には、大きな熊を模したオブジェが鎮座しています。朝から晴れている割に、雪はサラサラの状態で、シャバシャバしたような水気を感じさせるものではありません。これがこのあたりの雪質特有のものなのかもしれません。

 リフト券も確保し、いざ今年最初の滑走へ。新しいボードの感触の確認というのもあるので、この日は全体を通して結構慎重に滑っていたと思います。あと久々の運動ということもあり、すぐに疲れてしまうだろうなという予想と、筋などを傷めないかという心配が常にありました。スノーボードは普段使わない筋肉を使うので、ある程度体を動かしていたとしても不安はついてきますね。それでも滑ってしまえば、吹き抜ける風が一緒にさらってくれているのか、抱いていた不安は小さくなっていくものです。久々の感覚。めっさ気持ちがいい。適度に積もったサラサラした雪は、ボードで削られるでもなく、フカフカしすぎるでもなく、予想したとおりにボードをつかんでくれる感じがして、滑りやすいという印象を持ちました。

 序盤の滑走の感触が比較的良かったこともあり、友人たちとコースの一番高いところに意気揚々と向かいます。標高が高いスキー場ということもあり、リフトからの眺め、滑っている最中の景色も素晴らしいものでした。

 コースは横に広いものが多いのですが、傾斜がかかった場所が多く、傾斜を考慮したボードさばきをしないと、必要以上にブレーキが掛かったり速度が出たりと、制御が難しくなるようなポイントがあったように思います。圧接されたところとそうでないところが隣接していて、境目が分かりづらいというのも自分にとっては難しいところでしたね。転倒せずに滑るということがあまりできませんでした。それでも、人が少なかったことで大きくターンしながら滑るということができたのは楽しかったですね。遠くに広がる景色を眺めながら、自分のペースで滑ることができました。友人はみな颯爽と滑っていったので、いつも待たせてしまっていたのが申し訳ないと思うところです。

 お昼はゲレンデ食として定番のカレー。器が横に長い特徴的なもので驚きました。ご飯とカレーの接地面が少ない。ルーの方に全体的にご飯を移すという食べ方になりましたね。

 そして午後の滑走なのですが、各コースの連絡路となる林道部分はどのゲレンデであれ狭くなりやすいものと思います。熊の湯スキー場もそうで、隣り合うコースを繋ぐ道は狭くなっていました。友人についていく形で連絡路を進んでいると、予想外にボードのエッジがかかってしまい急旋回、連絡路横の斜面を少し登った後、連絡路を横切るように滑ってしまいます。ブレーキをかけるも止まりきれず、コース外にボードが飛び出す。急にふわっと、ボードがなににも接していないことを足から感じ取りました。驚くまもなくガサガサと草木をなぎ倒す音がしたかと思ったら、ドンっと鈍い音とともに景色が静止。傾斜に生える草木に引っかかる形で滑落は止まりました。ちょうど録画をしながら滑っていたので、滑落する瞬間も録画できました。

 体の右側に木があり、脇腹の上あたりを支えており、足とボードを長く生えた枝葉が絡みつくような形で支えられてました。両足を振り上げたような形で、背を丸めたエビの状態。地面から一番近いのは首辺り。すぐに脱出が難しいと判断し、まずは友人に電話で連絡。yukiyama というアプリでそれぞれの位置はわかるので、落ちたポイントを伝えて、近くまで来てもらうようにお願いした。yukiyamaアプリのありがたさを実感したものです。友人が来てくれるまで、コースへの復帰を試みます。

 ボードを枝が支えてくれていたので、上体をさらに折ってブーツとボードを分離させます。もっと柔軟しておけばよかったとか考えていましたね。体が動くという状態に安心していたんだと思います。両足を地面につけようとすると、足がすっぽり雪にハマる。これ、もしかして動けなくなるのでは?と別の不安が頭をよぎりました。ここで悩んだのは、上のコースに向かうか、下に降りきってしまうかということ。コースが見えているのは上の方ですが、傾斜に逆らわないほうが動けるかと思い、下に1歩踏み出しました。ズズズ…. 足元の雪が崩れるのと同時に、想像以上に下に滑ったことに驚き木をつかんで急停止。あまりに危うい。雪で地面が近いようにみえるんですが、おそらくここは雪がなければ急斜面、あるいは崖なんですよね。自分が転げ落ちるイメージが恐怖心を誘い、上に登ることを決めました。この瞬間が、滑落したときよりも怖かったかもしれません。幸い、コースから外れてすぐの木に引っかかったので、距離としては短いものです。ですが、いざ登ろうと思って足を踏み出すと、上に踏み込んだ足、もう片方の支えている足、ともにズズズっと下にずり落ち、下手に動くとさらに下に行ってしまうという状態。やばいやばいと焦りながら、必死に登り方を考えます。まず最初に試したのは、、ボードを雪に刺し、ある程度固定できたところで、それを支えに体を持ち上げるというもの。少しは手応えもあったのですが、少しでもボードを支える雪が不安定になると、突然支えがなくなるような感覚になりさらなる恐怖を植え付けられました。急に落下するアトラクションのような感覚です。体を大きく動かすと、変化に耐えきれなくなった雪が崩れるので、一歩ずつ、かなり小さい歩幅での移動しかできないことを悟りました。少しでも足元の雪が崩れないように、胸あたりにある雪を手で崩し、足場になる辺りにまとめて固めます。そこに片足を斜面に突き刺すように少し上にあげます。グッグッとつま先に力を入れて雪を固め、更に足元を安定させ、いを決して体重を預ける。少し下にずれますが、上げた足よりも下には落ちません。3歩進んで2歩下がる、これを一歩の中で生み出しているイメージ。おそらく数センチしか登れてはいないですが、手応えを感じられたことに活力を感じました。これならコースに戻れる。時間をかけてようやくコースの端に手がかかるかというところまで来ました。

 長い時間悪戦苦闘する間、通りかかった人はおそらく2人。人が少ないことが逆にこのときは心細かったですね。そして友人も合流し、気持ち的にも余裕ができました。下手に救助しようとすると友人を巻き込みそうだったので、独力で登り切るのを見守ってもらいます。そして滑落から40分程でしょうか、コースに復帰できました。戻ってきたという安心感と同時に、とんでもない疲労感が身体を襲います。雪道を登るというのがいかに過酷か、期せずして体感してしまいました。この後の滑走は、疲労と崖への恐怖心でガタガタでしたね。

 点灯を繰り返して疲労困憊になったことや、GoProが寒さによって録画できなくなったりするなど、気持ち的にも少し下火になってきていたので、自分だけ早めに切り上げさせてもらい、着替えてルームキーを受け取り、宿泊する部屋に入りました。和洋折衷といった内装で、人数に対して非常に広い部屋。そして浴場のお風呂は、そこまで広いものではなく、洗い場が4箇所、内湯と露天風呂の2箇所入るところがあり、内湯は43度と熱く、露天風呂は雪のせいか比較的ぬるかったですね。洗い場が露天風呂に繋がる扉のすぐ横にあり、誰かが出入りするたびに冷気が入り込むため非常に寒いというのが印象的。とにかく早く洗って湯に浸かりたいという気持ちで溢れてました。

 温泉の後少しのんびりしてから夕飯へ。テーブルに並べられた品目をみると、値段の割に非常に豪盛なもので、友人とともに驚いていました。近くの他の宿に止まったことがあるけどこんなに豪盛ではなかったと友人が話してましたね。一つ一つがとても美味でご飯も進み、3杯平らげてました。

 一通り終えて体の調子を確認してみると、滑落事に木と接触した右胸下辺りに少し打ち身のような感覚が残っていました。表面的にわかるような内出血をしているものではないので、具体的な怪我の箇所はわからないのですが、悪くても骨にヒビが入っているといった程度でしょうかね。大きく呼吸をしたり、身体全体が連動して動くような動きをすると少し痛みがある程度。寝て起きてからまた確認しましょうかね。

 今シーズン最初の雪山、熊の湯スキー場は、コンディション良し、初滑落あり、大怪我はないが軽傷あり、といった感じになりました。滑落というかなり予想外なことはありましたが、新しいボードの感触を掴みつつ、これまでの滑り方を思い出すにはいいコンディションの中で滑れたかなと思っています。林道への恐怖心というのが植え付けられてしまいましたが、それを差し引いても楽しい雪山でしたね。今年すでにいくつか予定をいれているので、まずは動ける範囲の状態で帰ってくるというのを達成したいですね。

『小春六花の雪山冒険記 Part5【上越国際スキー場】』を投稿したよ

 今シーズンの雪山動画としては最後のものを投稿しました。上越国際スキー場には2日間滞在し、1日目は10時間も滑っていたので、使用できる動画としては他のゲレンデよりも候補があるといった状態だったんですよね。上越国際スキー場自体が広めのゲレンデということもあり、仕えそうな動画を選んだ時点で20分を超える事態に。さすがに動画として長すぎると思ったので、2本ほど滑った動画を削って、結果的に17分に。途中のロングランをまるっと削除しようかどうか悩んだんですけど、映っている景色が良かったのでそのまま残しました。また、ロングランの動画は全体的に少し傾いていたので、回転の補正をかけ、更に長いので1.05倍ぐらいの再生速度調整もいれています。まぁ最後やし話したいこともたくさんあったので、17分でも長いかなと感じながらも、コメント返しいれそびれたわ、といった結果に。まぁ来シーズンの動画に含めればええやろなどと考えています。

 ニコニコ動画に投稿した後に、タイトルのゲレンデ名のところが前回の動画の野沢温泉のままになっていたことにしばらく気づきませんでした。コメントで指摘していただいて初めて気づき修正したりしましたね。まさかこんな凡ミスをやらかすとは、最後まで抜けてますね。まぁそんなこともありますよ、雪山ですもの。

 このブログと Youtube の滑走記録があることについて、やっとお知らせできた。毎回忘れてたので、今回も忘れてしまうと1年後とかになるので、動画に盛り込むことができて本当に良かった。動画を作っている最中に思い出せず、編集以外の時間帯で「これを動画で話そう!」といったアイディアが出てくるのってなんなんですかね。現象に名前がついてたりしないんでしょうか。あと、ハンドドリップの動画でも更新をかけたものなんですが、六花ちゃんの立ち絵に縁どりができない問題の解消とか、シーンチェンジのときにフェードイン・フェードアウト以外のやり方でやってみたりとか、最後なのにテンプレートが定まってないあたり、動画編集を長くやっていてもなかなかうまくいかないものです。

 動画の一部で、exボイスのみ使用して滑っている様子を表現するようなことをやってみました。たくさんある exボイスを使ってみたいなという思いがありやってはみなしたが、立ち絵で少しでもイメージに合うものを探すのが大変でしたね。表情はともかく、腕のバリエーションが限られてしまうので、これでいいのかなと悩みながら決めてました。こういうとき、自分で立ち絵を描けるような人だと、アレンジといったこともし易いのかもしれませんね。立ち絵の改修まで手を伸ばすのはなかなか、気持ち的なハードルが高い。絵を描く事自体は好きなんですけどね。

 改めて、「小春六花の雪山冒険記」の2022年シーズンはこの動画で一区切りとなります。再生、コメント、広告、マイリスト、支援絵など、作成当初は予想もしていなかった多くの反応をいただけたこと、非常に嬉しかったです。本当にありがとうございます。動画投稿自体は他のシリーズで継続していますので、よろしければそちらを引き続きお楽しみいただけますと幸いです。

 ではでは、2023年シーズンの雪山でまた六花ちゃんと滑れることを楽しみにして、資金準備に勤しむとしましょうか。来シーズンもきっと楽しくなりますよね、雪山ですもの!

 

 

『小春六花の雪山冒険記 Part4【野沢温泉スキー場】』を投稿したよ

 前回の雪山動画からひと月ほどあいてしまいましたね。この間でだいぶ雪は溶けてしまいましたがまだゲレンデがやっているようなので冬と言っても問題ないでしょうということでオープニングの下りは大きく変更してないです。実際今回取り上げた野沢温泉スキー場は5/8までやってるからね。5/8にいったいどれだけのコースが滑れるのか、それはそれで気になるけれども。GWあたりの時間で次の動画作れば「ゲレンデがやっているから冬」で逃げ切れそうと思っていますが実際どうやろうなぁ。

 2月に滑ったものを今更取り上げた理由としては、とれた動画が天候によってあまりにも白い、ということにつきますかね。今シーズン、動画を撮り始めてけっこう序盤に野沢温泉スキー場は訪問したのですが、最初のほうに動画化するにはちょっと扱いづらいな感じたんですよね。ネタよりというかなんというか。シリーズとして数本出した後に使うかと思っていたら次回で今シーズンは最後になってた。動画をけっこう取ったつもりでいましたが、まともに動画化できそうなものとなると、結果的に5本になっちゃいましたね。スノーボードの動画というのはなかなか難しいものです。

 野沢温泉スキー場にいったときは、NHKで記録的積雪として表示されるぐらいの雪で、数日にわたって分厚い雲に覆われ、大粒の雪が風に乗って大量に降り注いでましたね。2日目の朝、ゲレンデの情報を見てみるとゴンドラが始業時間には動かず、しばらくゴンドラ手前のリフトしか動いていないといった状態になったり、ゲレンデで滑って帰るぞってときには、友人の車の上にもう1台車が乗ってるのかと思うような雪の塊が乗っかっており、みんなで必死に雪かきをしたのも今となってはいい思い出です。

 今回の動画では、しりんだーふれいるさんの立ち絵に縁取りがつくようになっています。これまで、編集で縁取りを試したりしていたんですがどうも正常に処理されず悩んでおりました。動画編集のコミュニティでたまたま同じ悩みを持っている方がヘルプの発言をしており、これに返信する形で別の方が解決方法を答えてくれていたので、これをみていた自分も試してみたら問題解決!となったわけです。ちゃんと「誰か助けて!」と投げかけることは同じ問題に頭を悩ませる同士を助けることになるのだと実感しました。

 思いつくままにセリフを放り込んだ結果、ほぼほぼ間がなくなってしまった。もしかしたら聞いている側としては突然話題が変わったりして聞きにくい状態だったりするかもしれませんね。そして表情を帰るという作業も、15分程度の時間に対して結構時間をとってしまったように感じます。それにしてもしりんだーふれいるさんの立ち絵は両手を含んださまざまな表情、ポーズができるので、セリフのたびにどのような表情がいいかと悩むんですよね。贅沢な悩みです。コメント返しとかをしようとすると、時間がすぐになくなってしまう。コメント返しは別動画で用意しようかちょっとなやんでいます。中途半端に動画中で返してしまっていたりするので、別の動画にするとしてもどんな構成にするか思いつかない。

 さて、次回で今シーズンの雪山動画は最後になります。最後にご紹介するのは上越国際スキー場です。最後だからといって特別手の込んだ事はしないつもりではいますが、見やすい動画になればいいなと思うばかりです。録画したものがけっこうあるので、このうちどの動画を採用するか悩みどころですね。とりあえず5/8までに出したいと思ってはいます。

 

上越国際スキー場に行ったよ part4

 前回のブログの続きになります。まさかこんなに長くなるとは思わなんだわ。

 10時間滑走の翌日、朝身体を起こせないかもしれないという不安をいだいていたが、普通に身体を起こすことができ、多少筋肉痛を感じつつも歩きにくくなるような不便な感じはない。今シーズンたくさんすべったことで筋力が少しはついたのかもしれない。まぁ今後下がる一方な気がするので、老化に雀の涙程度の抵抗にしかならないだろう。

 朝食のバイキングでも昨日同様、3人分ぐらいは食べた。昨日食べた量は一晩で綺麗さっぱり消化されたようで、さらにエネルギーを求めている。消化器官が元気で何より。ウェアに着替えつつ、チェックアウトのために荷物をまとめる。ボードの入っていないボード用のカバンを肩に抱えると、半身をだらりと背中に垂らす形になる。空いた両手で靴と小さいカバンとヘルメットや手袋といった小物を抱える。どこかで落としてしまいそうで、何度も後ろを振り返りながらフロントまで降りていった。ロッカーにこれらの荷物を放り込み、500円の小銭を注いで鍵を締める。ロッカーの小銭代ってけっこうお財布にジャブのように効いてきますよね。

 リフトが動き出す8時ごろ、ウェアやヘルメットや手袋といった身支度を済ませ、ボードを担いで昨日散々滑ったゲレンデと改めてご対面。昨日のように雨が降っているわけではないが、全体的に曇り空。見通しは悪くないので、滑りつつ景色を楽しむことは十分にできそう。まっすぐにフォレストゾーンの頂上に向けての順路をたどり、リフト6回、滑って進むコース2つを経由する。今日の雪のコンディションですが、昨日の雨と午後からの好天によって解けた雪が、夜の寒空によって固まり、スノーボードで滑るとガリガリと硬いものが擦れ合う音を上げながら、ころんだときに痛そうだなという恐怖を誘う。人がいないので、さっそうと滑っていい動画を撮りたいなという思いとは裏腹に、滑走のたびにどこかで転倒していました。思いのほか疲労が抜けきってはいないらしい。

 パノラマ第2ゲレンデ、当間第4ゲレンデを生きて滑り降り、リフトを乗り継いで頂上へ。リフトが動き出してから他には目もくれずここに向かったことで、周りに人は殆どいない。ホテルグリーンプラザ上越は、比較的団体客が多いことで、足並みをそろえたりするために朝一番にゲレンデに出てくるという人もおそらく少ないのだろう。人もおらず、接触の心配なく滑れるというのは非常に気持ちがいい。悠々と滑っていると自然とスピードも出てしまい、制御できず転ぶなんてこともまぁ仕方のないこと。フォレストゾーンの一番高い場所からの当間第4ゲレンデのコースを数回滑り、少し疲れたなと感じたときにわりと派手に転倒してしまった。当間第4ゲレンデのコースは、リフト乗り場の手前で最も斜度が出るコース。この部分で毎回転倒していたのだが、このときの転倒はおしりからではなく前転するような転倒のしかたをして、あわや大怪我という転倒のしかたであった。そして体力も根こそぎ持っていかれた。雪質も固めということもあったので、打ち付けるような痛みも少しあり、目立った怪我はないものの下山を決意させるには十分なダメージだった。

 転倒の疲労感を抱えてパノラマゾーンにつながるリフトに乗り、これからフォレストゾーンに向かう団体客の視線をみないものとしながら、フォレストゾーンを脱出した。パノラマゾーンの雪質は、フォレストゾーンよりも寒さがマシだったのか、硬すぎるということもなく比較的滑りやすい状態だった。ここまで転倒ばかりであまりいい動画が撮れていないという事実から、下山の前に少しパノラマゾーンを回ってみようと考え直した。決意が簡単に揺らぐのは旅ではよくあること。まずはパノラマ第2ゲレンデの尾根コースを滑り無事に転倒。気持ちの切り替えをリフトの上でがんばっていると、スキー板が下方に落ちているのを見つけた。盛大な落とし物をしているなという驚きと、これを取りに来るスタッフの人の苦労を慮る気持ちが、気持ちの切り替えを妨げたのか、この後の滑走も転倒したのであまりいい動画は撮れなかった。やっぱり下山しよう。決意が簡単に揺らぐのは、旅ではよくあること。

 今日はもうダメだと、精神が下方に向かうと表に出てくるのが疲労感。それでも、パノラマゾーンからマザーズゾーンに続いて、そのまま宿泊先の手前まで滑り降りることができるロングコースは、多少なりともワクワクさせてくれるものだった。団体客がすでにゲレンデに出ているのがチラホラ見受けられるが、それでも昨日よりは少ない。おそらくこれが本日、そして今シーズンのラストランになるだろうと、気持ちや体力を絞り出し滑走を開始した。ロングランと言っても、コースとコースを繋ぐ部分は平坦で長い。そして狭い。そのため、ボードを外さずに下まで滑り降りるといったことはできなかったが、それでも最後としてはましな滑りができたのではないかと思う。前にいる人達がどう動くかを予想して、安全なコース取りをイメージする。拡張現実のような、脳内で雪の斜面に大きな矢印を進行ルートとして描き、できるだけこのルートをなぞって滑る。昨日無心で滑る中で、ターンのコツのようなものを少しはつかんだかもしれないという思いがあり、これを最後の滑走である程度形にでき、多少は覚えることができる感覚として残せたのではなかろうか。10時間滑走が残したものは意外と大きいのかもしれない。

 お昼前ぐらいに早々に切り上げ、着替えをしようとするとシャツだけが見つからない。部屋にでも置き忘れたか?とにかくインナーに上着を直接着るような形でいったん着替えを済ませ、フロントに落とし物がないか聞いてみる。部屋はまだ掃除していないからとのことで鍵を受け取り部屋にガサ入れしに行く。数時間前に出た状態と同じ部屋。床に落としていたりしないか、クローゼットに置き忘れていないか、掛け布団の下に紛れていないか、何度も同じところを確認するが、シャツは見つからない。まぁそこまで大事なものというわけでもないので、フロントにもしも見つかったら連絡するようにお願いしておいて、スノーボードの荷物を宅配に依頼し、できるだけ身軽な格好になり上越国際スキー場、ホテルグリーンプラザ上越をあとにします。今シーズン最後というのを決めていたので、いつもよりも帰りの電車は名残惜しかった。来シーズンどうするか、ボードを買うか、動画にできるかなとか、いろいろ考えてしまったこともあってか、帰りの道中で寝ることはなかった。

 今シーズンから yukiyama というアプリを使用するようになったことで、滑走記録事態は、このようにブログに残す必要もなく、数字としてきちんと残されるのが助かります。今シーズンは10回ゲレンデに出向いていました。そんなもんだったか、というのが正直な感想です。仮に12月から毎週行ったとしても、20回ぐらいですかね、その半分ほどを滑ったと考えれば、そこそこではないでしょうか。そういえばなくなったシャツですが、スノーボードのかばんが届いて、洗濯物など荷ほどきしながら広げていると出てきました。自分がなくしたと思っていただけで、カバンにずっと入ってました。あの日は全体的にダメダメで知ったね。まぁ滑っている最中というのは気持ちが良いので、2日間しっかり滑れたのはとても良かったです。来シーズンも行きたい、そう思いながら終われるというは、次に繋がる最高の終わり方なのかもしれません。

 なが~くなりましたが、もしここまで読んでくれた方がいるなら、感謝感激雨あられといった気持ちでいっぱいです。まだ動画作成があるので、雪山の気分は抜けないですが、来シーズンを楽しみに、ゲレンデの記録は一旦ここで筆を置こうと思います。お疲れさまでした。

 

上越国際スキー場に行ったよ part3

 前回のブログの続きになります。

 あたりが暗くなりナイター営業が始まるのが先か、疲労や転倒によって継続不可となるのが先か、そんなチキンレースを19時頃まで続けました。ようやくあたりが暗くなり、空の明るさよりもライトによる光を頼りにしなければならない環境となったのです。そして自分はあと数回は滑れるだろうと、かろうじて体力を残すことに成功しました。しかしながら、変な滑り方をすればすぐに立てなくなる、股関節に違和感を抱きながらも震える下半身をなんとかボードに乗せているといった状態でした。

 

 夜のスキー場というのは、電灯から発せられる光と雪からの照り返しで、それこそ夜間のショーのような明るさになるかと思っていたのですが、思っていたほど明るさはなく、昼頃にはっきりと見えていた雪化粧をしていた遠くの山は、全体を黒い膜で覆われたようにシルエットを示すだけ。想像していたよりも闇の占める割合が多く、人によっては恐怖すら感じるかもしれません。そして滑った感覚ですが、ナイターを目当てで来ている人が他にも多くいたようで、時間のわりにはコース上に人がたくさんいたなという感覚です。雪質についてはこの時間になるまでさんざん滑っていたこともあり、あまり印象には残っていませんが、それなりに滑りやすい状態だったと思います。いきなりナイターの状態から滑ると、コースがわかりにくいといったこともあるのかもしれないのですが、無心で何度も滑っていたことで、滑りにくさというのは全く感じていません。むしろ、ようやく終りが見えたという妙な安堵した気持ちが支配していたように思います。

 ナイターで滑れるコースは長峰ゲレンデのなかの2つのコースで、最初に滑った方はさほど傾斜も急ではないのですが、もうひとつの方は最初に少し急な傾斜があり、そこで一気にスピードに乗って、平坦な部分を抜けた先、リフト前の傾斜を滑り切るといったコースです。スピードに慣れるため何度か滑っていたのですが、転倒せずに中盤まで滑りきったときはなかなか爽快な気持ちになれます。身体の疲れも吹っ飛ぶような気持ちになり、そのまま終盤で転倒していたたまれない気持ちになるところまでがワンセット。この日のラストランは転倒しないようにしたいという気持ちでいっぱいでした。

 この日の本懐を遂げて満身創痍で宿泊先に戻り、鍵を受け取ってあてがわれた部屋へ。疲れ切った身体で、ボードを専用の配置場所に移動させて鍵をかけ、ボード用のカバンに入れた大きい荷物と、ヘルメットや手袋などの小物や靴、カバンを抱えて部屋まで移動する道のりがかなり大変だった。両手が完全にふさがった状態でエレベーターや鍵の操作など、疲労を実感するタイミングが多かった。そして部屋も扉を開けて靴を脱ぐスペースがかなり狭く、荷物をスムーズに入れることが出来ない。ブーツを脱いでウェアを脱いで、夕飯の時間が迫っていたので簡易的な着替えを済まして会場に向かう。予定を立てたときはまずお風呂に行ってから夕飯のつもりではいたものの、日の入りが思いの外おそかったことで、夕飯の前にお風呂に入るタイミングを逃してしまった。

 夕飯はバイキングだったので3人分ぐらいたらふく食べた。1日中動いたこともで身体がエネルギーを無限に求めてた。お腹がいっぱいになったというよりは脂っこいものでしんどくなった感じ。ご飯と漬物のコーナーだけでも無限に食べられるような気がしたので突発的な食欲のヤバさを実感した。他のテーブルが家族連れなど団体が多いのに対して、自分は4人がけのテーブルに1人だけで少し寂しかった。ホテルグリーンプラザ上越は、宿泊場所とゲレンデの距離が近いこともあってか、家族連れや団体の宿泊客が多く、ゲレンデでもまとまって移動するような姿をよく見た。部屋も基本的には複数人用のものしかなく、独り身には親切ではない。しかし部屋の広さをみるとほぼシングルでは?と思うほどの広さしかないように感じる。部屋数が非常に多いが、そのぶん大浴場などの施設までの距離が長い。タオルを忘れて取りに帰るときの脱力感といったらもう。

 ホテルグリーンプラザ上越の宿泊プランで2日分のリフト券をもらい、すでにウェアの袖にあるポケットに入れている。このリフト券は上越国際スキー場だけを対象としたものではなく、岩原スキー場でも使用することができる。そのため、2日目は岩原スキー場へ行こうと考えていた。夕飯を終えて部屋に戻るまでの道すがら、フロントに赴いて岩原スキー場までの道のりについて確認する。家で調べたときはシャトルバスが出ていると見かけたので、明日の運行時間さえわかれば行けるはず。そしてホテルマンから返ってきた一言は

「岩原スキー場の運行は先週終了しました」

「えっ!?」( Д ) ゚ ゚

まぁまぁ、3月下旬のシーズンオフ間近ですからね。シャトルバスがないのも致し方なしといった感じかな。とりあえず岩原スキー場まで他に移動手段がないかをきいたところ、少々お待ちくださいと裏手に引っ込んでしばらくしてからホテルマンが再度登場。その手には時刻表を握っている。その時刻表をもとに説明をし始めようというホテルマンを、時刻表に違和感を抱いた自分の発言が制止する。

「この時刻表って土日、祝日用のものではないですか?」

翌日は月曜で平日なのだ。指摘されて始めて気づいたようで、ホテルマンが再度奥に引っ込む。平日用の時刻表を持ってくるだけだと思っていたがなにやら時間がかかっている様子。しばらく待って出てきたホテルマンの手には何も握られていない。まさか暗記してきたのか?とかかんがえていると思いがけない言葉が返ってきた。

「岩原スキー場は今シーズンの営業を本日をもって終了いたしました」

「・・・はっ!?」

言ってることを理解するのに時間を要した。同じ系列のゲレンデで、チケットも双方で使えるようなプランなので、片方だけが営業を終了するという事態を全く想定していなかった。念のためリフト券の払い戻しとかも相談してみたが、宿泊プランとしての変更が効かないとかで対応できないとのこと。近くのゲレンデは何があるかと伺ってはみたが、GALAぐらいしか名前は出て来ない。ホテルマンの口からは、把握しておらず申し訳ないという言葉を繰り返されるばかり。明日も上越国際スキー場を滑るというのもなくはないが、この日だけでそもそも10時間滑ってるのよね。この上さらに滑ってもなぁという気持ち。まぁそれでも、早朝から人の少ないタイミングで滑れる機会もないだろうと自分を言い聞かせ、明日も上越国際スキー場でお世話になりますとホテルマンに返して部屋に戻った。3月末頃のゲレンデは、営業しているかどうかを事前にちゃんと確認しよう。

 大量に腹に食べ物を放り込み、お風呂にも入り、部屋のベッドに座り込むとどっと疲れが眠気として襲いかかってきて、22時ぐらいには何もできない状態になっていた。渡されたフリーwifiのパスワードは何度やっても認証失敗となり、スマホをいじるのも億劫になる。とりあえず Kindle で「珈琲店タレーランの事件簿」を開いて、寝落ちするのを覚悟して読み始める。起きてから気づいたことではあるが、1ページも進まず寝落ちしてた。

 この日の滑走記録は、滞在時間10時間超えの、滑走距離32km、リフトには31回乗っていた。移動だけのリフト移動が多かったので、滑走距離に比べてリフトの回数は多いものとなっている。丸沼高原では2.6時間で約10km、万座温泉スキー場では5時間で約18kmという記録と比較すると、いつもの2日分ぐらいを1日で滑っていることになる。今度からナイターを滑るときは開始時間は遅めにしようと心に誓った。

 2日目も長くなりそうなのでまた区切る。こんなに内容が長くなる予定はなかったが、10時間滑ったりすればまぁそれなりに書くことは増えますね。

上越国際スキー場に行ったよ part2

 前回のブログの続きになります。上越国際スキー場に行って、お昼休憩をとったところからですね。

 フォレストゾーンにあるレストラン・ホルンにて、窓辺の席でポトフに舌鼓を打っていると、窓から見える雪の斜面を滑る人、転倒する人が徐々に増えていきました。宿泊先のホテルグリーンプラザ上越から遅れて出発した人たちや、自分が乗った新幹線よりも何本か遅い便で来た人たちが集まってきているようです。フォレストゾーンはなかなか滑りがいがあったのですが、山奥過ぎてすこし景色を楽しむにも木々しかないという状態だったので、早々にパラレルゾーンに戻ることにしました。パラレルゾーンとフォレストゾーンをつなぐリフトは、14時頃に止まってしまうという時間制限もあり、あまり遅くなると渋滞しそうだなという心配もありました。そしてゾーン間の移動は再度リフトに揺られる必要があり、腹ごしらえをした直後ということもあって少し眠くなってたりしました。

 花粉症の人にはつらいだろうなと感じる杉林の間を、リフトがゆっくりと進んでパラレルゾーンに戻ってきます。パラレルゾーンはまだ、フォレストゾーンに行くために通るコースしか滑っていないので、パラレルゾーンのコースを何度かすべってみることにしました。

 まずはパノラマ第3ゲレンデの尾根コース。滑り初めて右寄りに進んだ先のコースは、山々の尾根に沿ってコースが用意されており、コースの両サイドが崖のように急斜面になっており、そして前方も遠くまで遮るものがなく、パノラマという名前の通り広範囲に渡ってすばらしい景観を楽しむことが出来ます。この日は曇だったので比較的見通しは悪い方ではあるのですが、それでもこの景色はなかなか見応えがありました。雲の上を滑っていると表現しても良さそうな、そんな幻想的な景色でした。滑り降りるにつれて合流地点がいくつかあり、そのたびに人が増えていきます。しかしコース幅は狭いままなので、人を避けて滑らなければならない状況に苦労させられました。この景色を目当てに、初心者ぐらいの人もけっこうパラレルゾーンまでやってくるので、コースの中央で2, 3人のボーダーが横に並んで座っている、というのもざらにあります。座っているとたまに上から視認できなかったりするので、なかなか怖かったですね。

 今一度パラレルゾーンの上方までリフトで登り、次は同じスタート地点から少し滑り降りたところを左に入っていくコースを滑ってみました。最初滑り降りたときに、この左に入っていくルートに気づかず、先に滑り降りる人が左に消えていくのが見えたことで気づくことが出来ましたね。リフトで登っているときに、このコースはどこから入るんだ?と疑問に思っていました。何しろ入口となるルートがとても狭く、進んだ先で少し渋滞したような状態になってました。加えて、自分の直前を小学生ぐらいのお子さんが滑っており、接触しようものならどんなことを言われるかという恐怖心から、追い抜くタイミングをしばらくうかがっていました。最初は木々に両側を覆われた細いコースを下るのですが、カーブを抜けた先で突然視界がひらけ、コース幅も大きく広がります。直前の混雑が嘘のように悠々と滑ることができ、前方には遠くまで伸びる景色を楽しむことが出来ました。まっすぐと滑り降りていることもあってか、すぐに合流地点となり、道幅も狭くなって人も多くなる。パノラマゾーンは名前の通り景色が素晴らしいのですが、全体的にコース幅が狭いのが難点ですね。

 パノラマゾーンに人が集まってきたので、マザーズゾーンに戻ってきました。パノラマゾーンに向かうとき、天気は霧雨といった雲が多くかかっていた状態でしたが、パノラマゾーンからマザーズソーンに帰ってきたときには天気が回復しており、雲の隙間から青空が見え、日差しも差し込み遠くを見通せる状態でした。しかし雪面が雨によってシャーベットのようになっていたことと、人が多く思うようなコースどりやスピードですべれなかったことにより、滑りながら景色を楽しむ余裕はなかった。

 一度下まで滑り降りてから、最初に滑った長嶺ゲレンデで改めて滑ります。朝は見通しも悪かったのですが、時間が経過するごとに天気予報通り晴れてきて、非常に見通しが良くなりました。合わせて人も増えているんですが、そこそこ幅もあるコースではあるので、滑りやすいコースになっています。コースの終盤は少し急になっていますが、その先が平坦で広いスペースとなっているため、速度を出してもゆっくりとスピードを落とすことができる。

 上越国際スキー場の下から登るリフトは3種あり、2種は長嶺ゲレンデのコースを滑るポイントで降りるものになるんですが、もうひとつは美奈ゲレンデまで続く高速リフト。午前中はこのリフトで降りた場所からパノラマゾーンに続くリフトに乗ったのですが、今回は美奈ゲレンデを滑ってみます。長峰ゲレンデよりも高い位置になるので、景色はより雄大になるのですが、この中級者コースは他の中級者コースと比べると傾斜が急で、さらにほぼ緩むタイミングがありません。そのため、速度コントロールができないと、自身の制御できない速度がでてしまい、バランスを崩せば派手に転倒してしまうことが予想されます。何度か滑ってはみたんですが、めちゃくちゃ転倒しましたね。怪我こそなかったものの、自分にとっては1つの難所となっていました。人がいないのでこのコースを悠々と滑れれば、繰り返しここを滑ろうかとも思ったんですけどね。スピードに慣れるため数回やってみはしたんですが、疲労による転倒が怖くて、3回ほどで他のコースに行ってしまいましたね。

 さて、上越国際スキー場での目的の一つとして、ナイター営業もしているのでどんな感じなのかを体験してみたい、というものがありました。そのために宿泊のプランにし、リフト券も2日分のものを用意しています。フォレストゾーンまでいって、パノラマゾーンを滑って、マザーズソーンに帰ってくる。一通りコースを滑ったところで時間は15時。ナイターを18時とすると、まだ3時間もの時間がありました。いったん休憩を挟んで15時半くらいから、マザーズソーンのコースをひたすら周回するというのをしていた。フォレストゾーンやパノラマゾーンで再度滑るというのは、リフトの営業時間の都合上できませんでした。ゾーン間を移動するリフトは、フォレストゾーンに入るところは14時頃、パノラマゾーンに入るところは15時半頃に停止してしまうのです。そのため、この段階で滑れる場所がマザーズソーンしかなく、さらに17時頃になると、美奈ゲレンデに続く高速リフトも営業を停止してしまい、滑れる場所は長嶺ゲレンデのコースのみとなりました。同じコースをぐるぐると周回していると、トレーニングをしているような感覚になります。ちなみに17時頃のお空の状態は画像のように、まだまだ日が沈む気配がありません。そしてこの段階で股関節に若干の違和感を感じ始め、ナイターまで身体がもつのかという心配も湧いてきました。

またまた長くなったのでさらに分けます。