前回のブログの続きになります。まさかこんなに長くなるとは思わなんだわ。
10時間滑走の翌日、朝身体を起こせないかもしれないという不安をいだいていたが、普通に身体を起こすことができ、多少筋肉痛を感じつつも歩きにくくなるような不便な感じはない。今シーズンたくさんすべったことで筋力が少しはついたのかもしれない。まぁ今後下がる一方な気がするので、老化に雀の涙程度の抵抗にしかならないだろう。
朝食のバイキングでも昨日同様、3人分ぐらいは食べた。昨日食べた量は一晩で綺麗さっぱり消化されたようで、さらにエネルギーを求めている。消化器官が元気で何より。ウェアに着替えつつ、チェックアウトのために荷物をまとめる。ボードの入っていないボード用のカバンを肩に抱えると、半身をだらりと背中に垂らす形になる。空いた両手で靴と小さいカバンとヘルメットや手袋といった小物を抱える。どこかで落としてしまいそうで、何度も後ろを振り返りながらフロントまで降りていった。ロッカーにこれらの荷物を放り込み、500円の小銭を注いで鍵を締める。ロッカーの小銭代ってけっこうお財布にジャブのように効いてきますよね。
リフトが動き出す8時ごろ、ウェアやヘルメットや手袋といった身支度を済ませ、ボードを担いで昨日散々滑ったゲレンデと改めてご対面。昨日のように雨が降っているわけではないが、全体的に曇り空。見通しは悪くないので、滑りつつ景色を楽しむことは十分にできそう。まっすぐにフォレストゾーンの頂上に向けての順路をたどり、リフト6回、滑って進むコース2つを経由する。今日の雪のコンディションですが、昨日の雨と午後からの好天によって解けた雪が、夜の寒空によって固まり、スノーボードで滑るとガリガリと硬いものが擦れ合う音を上げながら、ころんだときに痛そうだなという恐怖を誘う。人がいないので、さっそうと滑っていい動画を撮りたいなという思いとは裏腹に、滑走のたびにどこかで転倒していました。思いのほか疲労が抜けきってはいないらしい。
パノラマ第2ゲレンデ、当間第4ゲレンデを生きて滑り降り、リフトを乗り継いで頂上へ。リフトが動き出してから他には目もくれずここに向かったことで、周りに人は殆どいない。ホテルグリーンプラザ上越は、比較的団体客が多いことで、足並みをそろえたりするために朝一番にゲレンデに出てくるという人もおそらく少ないのだろう。人もおらず、接触の心配なく滑れるというのは非常に気持ちがいい。悠々と滑っていると自然とスピードも出てしまい、制御できず転ぶなんてこともまぁ仕方のないこと。フォレストゾーンの一番高い場所からの当間第4ゲレンデのコースを数回滑り、少し疲れたなと感じたときにわりと派手に転倒してしまった。当間第4ゲレンデのコースは、リフト乗り場の手前で最も斜度が出るコース。この部分で毎回転倒していたのだが、このときの転倒はおしりからではなく前転するような転倒のしかたをして、あわや大怪我という転倒のしかたであった。そして体力も根こそぎ持っていかれた。雪質も固めということもあったので、打ち付けるような痛みも少しあり、目立った怪我はないものの下山を決意させるには十分なダメージだった。
転倒の疲労感を抱えてパノラマゾーンにつながるリフトに乗り、これからフォレストゾーンに向かう団体客の視線をみないものとしながら、フォレストゾーンを脱出した。パノラマゾーンの雪質は、フォレストゾーンよりも寒さがマシだったのか、硬すぎるということもなく比較的滑りやすい状態だった。ここまで転倒ばかりであまりいい動画が撮れていないという事実から、下山の前に少しパノラマゾーンを回ってみようと考え直した。決意が簡単に揺らぐのは旅ではよくあること。まずはパノラマ第2ゲレンデの尾根コースを滑り無事に転倒。気持ちの切り替えをリフトの上でがんばっていると、スキー板が下方に落ちているのを見つけた。盛大な落とし物をしているなという驚きと、これを取りに来るスタッフの人の苦労を慮る気持ちが、気持ちの切り替えを妨げたのか、この後の滑走も転倒したのであまりいい動画は撮れなかった。やっぱり下山しよう。決意が簡単に揺らぐのは、旅ではよくあること。
今日はもうダメだと、精神が下方に向かうと表に出てくるのが疲労感。それでも、パノラマゾーンからマザーズゾーンに続いて、そのまま宿泊先の手前まで滑り降りることができるロングコースは、多少なりともワクワクさせてくれるものだった。団体客がすでにゲレンデに出ているのがチラホラ見受けられるが、それでも昨日よりは少ない。おそらくこれが本日、そして今シーズンのラストランになるだろうと、気持ちや体力を絞り出し滑走を開始した。ロングランと言っても、コースとコースを繋ぐ部分は平坦で長い。そして狭い。そのため、ボードを外さずに下まで滑り降りるといったことはできなかったが、それでも最後としてはましな滑りができたのではないかと思う。前にいる人達がどう動くかを予想して、安全なコース取りをイメージする。拡張現実のような、脳内で雪の斜面に大きな矢印を進行ルートとして描き、できるだけこのルートをなぞって滑る。昨日無心で滑る中で、ターンのコツのようなものを少しはつかんだかもしれないという思いがあり、これを最後の滑走である程度形にでき、多少は覚えることができる感覚として残せたのではなかろうか。10時間滑走が残したものは意外と大きいのかもしれない。
お昼前ぐらいに早々に切り上げ、着替えをしようとするとシャツだけが見つからない。部屋にでも置き忘れたか?とにかくインナーに上着を直接着るような形でいったん着替えを済ませ、フロントに落とし物がないか聞いてみる。部屋はまだ掃除していないからとのことで鍵を受け取り部屋にガサ入れしに行く。数時間前に出た状態と同じ部屋。床に落としていたりしないか、クローゼットに置き忘れていないか、掛け布団の下に紛れていないか、何度も同じところを確認するが、シャツは見つからない。まぁそこまで大事なものというわけでもないので、フロントにもしも見つかったら連絡するようにお願いしておいて、スノーボードの荷物を宅配に依頼し、できるだけ身軽な格好になり上越国際スキー場、ホテルグリーンプラザ上越をあとにします。今シーズン最後というのを決めていたので、いつもよりも帰りの電車は名残惜しかった。来シーズンどうするか、ボードを買うか、動画にできるかなとか、いろいろ考えてしまったこともあってか、帰りの道中で寝ることはなかった。
今シーズンから yukiyama というアプリを使用するようになったことで、滑走記録事態は、このようにブログに残す必要もなく、数字としてきちんと残されるのが助かります。今シーズンは10回ゲレンデに出向いていました。そんなもんだったか、というのが正直な感想です。仮に12月から毎週行ったとしても、20回ぐらいですかね、その半分ほどを滑ったと考えれば、そこそこではないでしょうか。そういえばなくなったシャツですが、スノーボードのかばんが届いて、洗濯物など荷ほどきしながら広げていると出てきました。自分がなくしたと思っていただけで、カバンにずっと入ってました。あの日は全体的にダメダメで知ったね。まぁ滑っている最中というのは気持ちが良いので、2日間しっかり滑れたのはとても良かったです。来シーズンも行きたい、そう思いながら終われるというは、次に繋がる最高の終わり方なのかもしれません。
なが~くなりましたが、もしここまで読んでくれた方がいるなら、感謝感激雨あられといった気持ちでいっぱいです。まだ動画作成があるので、雪山の気分は抜けないですが、来シーズンを楽しみに、ゲレンデの記録は一旦ここで筆を置こうと思います。お疲れさまでした。