寝ぼけ眼をこすりつつ、布団に戻りたい欲求をなんとか抑え、今度は予定してた時間に起きることができ、予定通りに家を出ることが出来た。前みたいな寝坊をしてしまうと、予約したバス以外に乗ることが出来ないため、完全に詰みとなる。ボードやブーツといったスノーボードに必要なものが一通り入った、自分の身長ほどもあるバッグを抱えて、まだ日が出ていないうちから電車に乗り目的地へ。
今回は、バスの日帰りツアーを試してみることにした。これまで新幹線で移動することが多かったが、やはり移動費が結構掛かる。それに引き換えバスの往復であれば、新幹線の片道の半額に近い値段で行けたりする。不安要素があるとしたら車酔いや、バスの本数の都合上、今回は15時ぐらいにゲレンデを降りなければならないといった時間的制約の厳しさがある。車酔いに対しては、酔止めの薬を服用することで不快感を感じることは抑えられたのだが、渋滞にハマってしまったことで予定到着時刻が1時間半も遅れてしまい、ゲレンデに着いたときには12時頃。急いで着替えなど済ませ、起きてから約8時間経ってようやく滑れるようになった。渋滞のことは考えていなかったので、手痛い誤算だった。
天気は晴れ。太陽の光よりも、雪からの太陽光の照り返しのほうが眩しく感じるほど。すでにゲレンデには多くの人が滑っていたが、それよりもセンターステーションをでて目の前に広がるイエローコースのコース幅の広さに感心した。これは滑りやすそうだと期待感が膨らむ。肩慣らしも兼ねて、早速リフトにのってイエローコースを下ってみた。
初心者コースのイエローコースは、横幅が広く、緩やかな下り坂が続くコース。2分もせずに滑りきれる短いコースでもあるが、リフトに沿って周回が可能であるため、くり返し滑ることがしやすいコースでもある。
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イエローコースのスタート地点には、中央リフトからいけるのですが、同じ中央リフトを降りて右手に進んだ先には別の初心者コースがあり、これもイエローコースとして用意されている。こちらも道幅が広く、緩やかな下り坂となっているため、練習したりするにはもってこいのコースと思う。しかし終盤の傾斜はもしかしたら怖いと思う人は出るかも。ゴンドラの列に入りやすいコースでもある。
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肩慣らしというか足慣らしというか、ウォーミングアップができたので、ゴンドラにのって頂上に向かうことにしたのだが、乗る人たちの列が長い。どうも昼食を終えたグループの流れとバッティングしてしまったらしく、ゴンドラに乗るまでに20分くらいかかった。もともと時間がないなかで滑っていることもあり、この時間は精神的にもつらかった。頂上につくまでに結果として30分ほどかかってしまい、滑る時間が更に短くなってしまった。
ゴンドラで頂上についてみると、開けた風景が広がっており、標高2000mの立て看板の先には日光白根山が荘厳な雰囲気をまとって鎮座している。「天空の足湯」と呼ばれるスペースもあるが雪で今は埋もれていた。
頂上からも初心者向けのコースがあるためか、滑り始めの場所には人の姿がちらほら見える。山の側面を大きく回り込むような、初心者コースのからくらコースを人の間を縫うように滑りぬけ、そのまま初級・中級者コースが混じったローズコースを滑っていく。ローズコースの終盤は少し傾斜が急になるような場所もあるが、コース幅が広いこともあり、大きく左右に滑ることでスピードの制御がしやすいコースだった。コバルトコースを経由して、オレンジコースやグリーンコースまで続けて滑ることができるため、頂上から下まで約4キロの距離を一度の滑りで満喫することもできる。ただし、時間経過とともに徐々に頂上に人が増え始めるので、昼過ぎぐらいから頂上付近では人との接触が怖くなるかもしれない。
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頂上から下までおりきらず、ローズコース迂回ルートを通り、コバルトコースまででて、第8リフトにのって少し登る。再度コバルトコースを上から滑り、第3リフトまで降りる。このコースも初心者コースで、幅の広い緩やかな斜面が続いているだけなので、いろいろ練習する場所に向いている。リフトに近い場所にはパークがあり、上級者が色々なトリックを見せてくれたりしているので、それを見るだけでも楽しめる。
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第3リフトから少し上に登り、ローズコースの上部からまた同じところまで滑り降りた。このあたりから人の多さが目立ち始め、接触しないようにキョロキョロしながら滑っている。コースの長さもそこそこあるので、ここを周回する人が多いものと思われる。他の初心者コースで慣れてくると、このコースが楽しく滑れる場所になると思うが、途中の道幅があまりないところで座り込んでしまうと接触の危険がある。
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人が増えてきたことが気になったので、グリーンコースを抜けてイエローコースを経由しゴンドラ乗り場のところまで滑り降りた。グリーンコースも広々としており、コースの横側には少し迫り上がった雪の斜面が用意され、その斜面を登って降りるといった楽しみ方も出来る。イエローコースとの合流地点は少し平坦な部分があるが、勢いが残っていれば問題なく滑れるだろう。しかし第5リフトに乗ろうとする人が道を横切るので、注意しないといけない。
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バスの時間も迫ってきていたので、最後にどこを滑るかなと考え選んだのは、第5リフトを降りたところから滑ることができる、中級者コースのバイオレットコース。名前からなかなかデンジャラスなコースなのかなと勝手なイメージをしていたが、滑ってみるとこれまでの初心者コースと変わらず、幅広のコースで適度に圧雪された非常に滑りやすいコース。傾斜も頂上付近の初心者コースとさほど変わらないように思う。どのへんが中級者向けなのだろう。バイオレットコースを抜けてそのままイエローコースに合流して下まで滑りきり、急いで更衣室に流れ込んだ。
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着替えて荷物の配送手配までしたところで、バスの出発時間の5分前。自販機で飲み物を買うぐらいの余裕しかなく、食べ物を探すことは出来なかった。実は行きのバスに乗る直前に3つのおにぎりを食べたっきり、何も食べていなかったのでめちゃくちゃお腹が空いていた。バスの乗り継ぎ場所である道の駅「尾瀬かたしな」 でなにかないかと思っていたがつまめるようなものはなかった。代わりに変わったコーヒー豆を見つけたのでそれをお土産がてら購入した。どんな味のコーヒーができるか今後楽しみである。高速道路のサービスエリアでも、自由にできる時間は15分程度。屋台の肉巻きおにぎりや、菓子パンで一時的に空腹をしのぎ、バスを降りて電車に乗って家についたときには21時を回っていた。あまり中級者コースを滑っていないこともあってか、肉体的疲労はそこまでなく、むしろ滑り足りないという物足りなさがこみ上げていた。バスの移動自体は、ずっと電子書籍を読んでいるだけだったので楽だと感じた。今後も移動手段として検討しても良いとは思うけれど、7時台に出発する場合はおそらく毎回渋滞に巻き込まれるだろうから注意が必要だろう。
丸沼高原スキー場は、全体的にコース幅が広いものが多く、とても滑りやすかった。頂上に行くためにはゴンドラしかなく、そのゴンドラ乗り場に列ができてしまうのがちょっと難点。時間的に余裕があれば、2,3回頂上から滑ったり、他のコースを回ったり出来たのだが、こればっかりは仕方がない。いずれリベンジしようと思う。滑り足りなくて仕方ないのでまたバスツアーの予約しちゃおうかなぁ。