小樽冒険記 Part6「見どころが尽きない」

こちらの記事は前回の記事の続きになります。

 小樽に来て3日目、もう最終日。2日目までなかなか無茶なスケジュールだったので、3日目の活動開始は8時ぐらいからで少しゆったりしてた。最後のスタンプラリーがある場所、小樽ビール小樽倉庫No.1があくのは11時頃なので、それまでどうしようかなとガイドを眺めたりしていると、LeTAO本店のカフェが9時から開いているというのがわかったので、手早くチェックアウトの準備をして荷物を抱えてまずはCOTARUに自転車をかりに行くことに。COTARUでは荷物も預けられるのでコインロッカー代わりにも使えて超便利。LeTAO本店に向かう前に、サンモール1番街にあるポケふたの写真をおさめにいった。目的地についたとき、ポケふた近くにトラックがとめてあったため、正面からの写真を取ることはできなかったのが少し残念。ポケモンサン・ムーンは履修済みだったので、アローラロコンは知っていた。背景のステンドグラスのような模様はステンドグラス美術館が小樽にあるからだろうか?とてもきれいな模様とロコンの可愛さが調和している。これだけ特別なマンホールだと踏んだりするだけでも周りから反感かいそうとか考えてた。

 スタンプラリーでも立ち寄った堺町通り商店街を通り抜け、LeTAO本店に到着。入り口で販売員のお姉さんから試食のチョコを貰いながら、自転車を脇に止めて入店。1階がお土産屋となっており、カフェが2階にある。平日の午前中ということもあってかお客はまばら。LeTAO本店限定で季節限定の焼き芋ドゥーブルとかぼちゃのケーキセットをコーヒーとともに注文した。限定といわれたら注文したくなるのは人の性。焼き芋とかぼちゃのやさしい甘みのつまったケーキを堪能し、コーヒーを飲みながらゆったりと次の目的地を探す。

次の目的地として選んだのは、小樽北運河の石造りの倉庫。ここは渋沢栄一の縁の地であり、新しい一万円札にも描かれる予定となっているので、実物をこの機会に見ておきたいと思った。目的地までの道のりは、小樽運河にそって石造りの道を進むことになったのだが、これがなかなか凸凹しており疲れの残る下半身には度重なる振動がこたえた。自転車もだめにならないだろうかと心配しつつ、目的地近くに来たところで野生のリスを見かけた。こんなところにリスがいるのかと驚き、写真を撮ろうとしたがリスは早々に逃げてしまい写真を撮らせてはくれなかった。似た風景が続き目的の建物がなかなか見つけられない。来た道を折り返して再度探してみると見つけることができた。運河を挟んで奥にある建物ばかりをみていたのだが、目的の建物は運河を背にした状態で見つけることができるもので、自分は反対側を常に探していたので見つからないという状況だった。おそらく1万円札にはこんな向きで載るのだろうと予想しながら写真におさめる。新しい一万円札を手にしたときに見比べるという楽しみができた。

 午前11時、様々な施設がオープンし始める時間。最後のスタンプがある小樽ビール小樽倉庫No.1に向かう途中の道に小樽市総合博物館運河館があるので、先にこちらに向かう。ここの入場に必要なチケットは、前日に訪れた総合博物館で一緒に購入しており有効期限が2日間とあったので日を分けて訪れるようにしていた。総合博物館の方では、小樽の鉄道を中心とした発展の歴史に関する資料が多いのに対して、運河館の方では北前船や鰊漁による繁栄までの変遷がよみとける資料、昆虫や動植物といった自然についての資料、小樽市西部にある忍路土場遺跡から発掘された縄文時代の資料といったものがみることができる。カブトムシがもともとは北海道に生息していなかったというのは個人的に驚いた発見だった。館内には当時の商家を再現した空間があり、そこには当時のオルガンが誰でも弾いてよいという状態で公開されていた。有名なYouTuberがこのオルガンで演奏とかすればちょっとしたイベントができそうとか考えてた。

運河倉庫の模型
総合博物館運河館は運河倉庫の一部を利用している
運河倉庫内の広場
屋根には鯱があつらえられている

 資料を眺める中で「オタモイ海岸」に関する資料が目に止まった。前日のおたる水族館に訪れるた際に、水族館からさらに登った先で見つけた小道が「オタモイ線歩道」と書かれていたことを思い出し、オタモイ海岸に続く道だったのかと改めて考えていた。この歩道がいったい何なのか気になったので、館内のスタッフの方に伺うと館長らしき偉い方に聞くのが良かろうとのことで、偉い方がわざわざ時間をとって丁寧に説明してくれた。Part3の投稿にも書いたとおり、定期的な自然の観察・調査の実施ルートで、登山道としても開放されてはいるが、ちゃんと準備をしないと危ない道。危険な動物などはいないので、景色を楽しむために観光する人もたまにいるらしい。

 一通り内部を見て回ったので、説明してくださった方や案内してくださった方にお礼を言いつつ外に出る。自転車がたまに盗まるという話を館の方から聞いたので少し心配していたが、今回は盗人のターゲットにはならなかったらしい。少し天気が曇り始め、いつ雨が降ってもおかしくないといった状況になってきたので急いで小樽ビール小樽倉庫No.1に向かった。

 総合博物館運河館から小樽ビール小樽倉庫No.1まではそれほど距離はなく、石畳の道を少し進んだところにあった。外観は歴史ある倉庫といった様子だが、中に入ると天井が高い大きく広けた空間に、中心にはビール製造関連の機材と思わる大きな危機が鎮座し、その周りを囲むように多くのテーブルと椅子が整然と並べられ、更にその周りにお酒の瓶やビール製造関連の機器がガラス越しに並んでいるのが見える。まだ開店間もない時間帯ということもあり、お客の姿は見えないが、人が集まったときはさぞ賑やかなのだろうと想像できた。自転車に乗って移動しているため、ビールを飲むことはできないが、ソフトドリンクを頼んで少しでも雰囲気に浸ろうと待っていると、見た目がほぼビールのアップルソーダが運ばれてきた。口をつけるのをためらうほどのビールっぽい見た目ではあったが、飲んでみるとちゃんとアップルソーダだった。美味い。広く綺麗な内装や美味しいジュースに満足して本来の目的を忘れそうになっていたが、お会計のレジの横においてあるスタンプを見つけてなんとか思い出すことができた。お店を出る前にスタンプと缶バッチを手に入れ、これにてようやくスタンプラリーを完遂させることができた。

ビールにしか見えないアップルソーダ
最後のスタンプ

 スタンプラリーも終わり、自転車の返却まであと1時間しかない。最後に自転車で向かったのは小樽芸術村にあるステンドグラス美術館。ここの内部も外観からは想像できない広い空間があり、大きなステンドグラスが数多く展示されていた。これまでは小樽に関連するものばかりをみてきたが、ここに並んでいるものはほとんどが海外から集めたものであり、ステンドグラスに描かれている内容は聖書に基づくものばかりだった。この日は少し曇りがかった天気だったこともあり、ステンドグラスから差し込む光はさほど強くないのだが、それでもひとつひとつのステンドグラスから暗がりの空間に差し込む光は神秘的で荘厳な雰囲気を醸し出していた。思っていた以上に展示されているステンドグラスの数が多く、内容の解説も充実していたため、1時間ではじっくりみたり読んだりすることができず、後半は流し見のようになってしまったのがもったいなかった。次に来るときは聖書について改めて読み直して、充分に時間に余裕を持ってこなければ。

 自転車のレンタル時間いっぱいまで乗り回し、行きたいなと思っていたところはすべて回り、その場の思いつきで更に足を伸ばしたところも多かった。小樽には自分の知的好奇心を満たすたくさんの見どころがあるのだと知ることができた。疲労を忘れるほど楽しい小樽に、お別れを告げなければならない時間になった。荷物を抱えて小樽駅のホームの前で、次の電車の時間を確認。少し時間があったのでバス停から伸びる歩道橋の階段から駅の写真を撮った。バス停の屋根を突き破るように伸びた階段が印象的だった。朝の天気予報ではこの時間すでに雨が降っているといっていたが、なんとか曇りで耐えてくれていた。午後から翌日にかけて天候は崩れ、更に雪が降ったとのことなので、自分は晴れ男なのだろう。次に小樽に来るときも、晴れた天気のもとで自転車を乗り回して、今回巡ったところとまだ行けていないところを体力の限界に挑みながらまわりたい。いつ来られるかわからんが、また会う日まで。小樽最高!

 家に帰るまでが旅行ということで、新千歳空港でのことも書いておく。空港についてまずは腹ごしらえということでお寿司を食べた。おすすめ握りに加えて、今回の旅行で印象に残っていた鰊の握りを追加で頼んで堪能した。葱と生姜がけっこう盛られていたが、それに負けない鰊の旨味がたまらない。まぁこの鰊は小樽ではなく根室でとれたものなんやけど気にしない。

おすすめ握りと干瓢巻
鰊の握り

 早めに新千歳空港に到着したこともあり、空港で2時間ほど見て回る時間があった。ちょうど初音ミクのイベントもやっており無料でギャラリーが見れたので見て回った。等身大のフィギュアがおいてあり、思ってたより大きく髪の長さが更に長く感じられた。空港は広く、お土産屋や飲食店などだけではなく飛行機に関する資料を見るスペースもあったが、足の疲労感が重くのしかかり見て回る余裕はなかった。疲れを回復させているためかすぐに空腹を感じるので、カフェに入ってチーズケーキを食べつつのんびりゴールデンカムイを読んでた。27巻も出てたので帰りの移動中に読むには十分すぎる量だ。天候の悪化もあり、飛行機は1時間ほど遅れて空港をでた。遅れたことでお腹も空いてきていたので、飛行機内で食べるお弁当も買ってあった。この日は常にお腹が空いていた気がする。

 飛行機から降り、電車に揺られ、家について落ち着いたときには23時を超えていた。自分のツイートや写真を見返したり、Twitterで小春六花の公式アカウントからリプライもらったり、小樽で手に入れた品々を眺めたり、まだ小樽旅行をしているような気分に浸っていた。満足感、充足感にあふれるのと同時に、終わってしまったなぁという寂しさも疲労感とともに湧き始め、翌日の予定のために準備をしないといけないのだが、なかなか体を動かすことができなかった。

 本当に楽しかった、また行きたい。こんなふうに思える旅行は貴重だ。スタンプラリーを11月中に完遂し、おたる水族館が開いている日程を考えると、今回の旅行の日程しか都合がつかず、かなり突発的で仕事も数日休んだが、本当に行ってよかった。直前に小樽ビール小樽倉庫No.1が臨時休業するという知らせを聞いたときは肝を冷やしたが、最終日に訪問できるということがわり安堵したということもあった。現地に足を伸ばして実際に見聞きして知見を広げ、行った先の歴史や建造物を近くで見て感じて、現地ならではの食べ物も堪能する。旅の醍醐味を全力で味わえた3日間でした。きっかけを作ってくれた小樽スタンプラリーの関係者の皆さんには感謝してもしきれません。今度はスタンプラリーとは関係なく、小樽そのものを主目的に堪能しに行きます。

記念の品の数々

 非常に長くなりましたが、これにて小樽冒険記は幕引きとなります。ここまで読んでくださり本当にありがとうございます。

小樽冒険記 Part1「小樽スタンプラリー(最初にして最大の難所は地獄坂)」
小樽冒険記 Part2「小樽スタンプラリーを忘れるほど見どころが多い」
小樽冒険記 Part3 「六花ちゃんに怒られたい」
小樽冒険記 Part4 「おたる水族館は広い」
小樽冒険記 Part5「鰊御殿・博物館・BarV」
小樽冒険記 Part6「見どころが尽きない」

小樽冒険記 Part5「鰊御殿・博物館・BarV」

こちらの記事は前回の記事の続きになります。

 おたる水族館を満喫して外に出て階段を降り、バス停を通り過ぎて更に坂を下り、T字路に出たところで左手に。道なりを進んで坂道を登った先に見えてくるのが鰊御殿。更に奥に見えるのが日和灯台。

 少し天気が下り坂になってきたこともあったので、坂をさらに登って先に日和灯台のところまで来てみた。紹介の看板が立っていたので読んでみると「喜びも悲しみも幾歳月」という映画のロケ地にもなったとか。この映画を後で調べてみると、太平洋戦争時期の日本を背景とした灯台守を主人公とした物語で、1957年に映画、1965、1972年にドラマが放映されてた。灯台の中に入っていいのかわからずドアを開けることはしなかった。周辺をグルッと回り、灯台の作りを見たり、高台からの長めを堪能したりしていた。朝にみた祝津パノラマ展望台から見える景色とはまた違い、こちらは他の場所より海に突き出したような場所なので、一面海しか見えないといった景色になっていた。浜風が強く、スマホを落とさないか心配になりながら景色を撮影していた。

日和灯台側面
日和灯台からの眺め

 日和灯台の観察を終えて、今度は鰊御殿に向かう。午前中に祝津パノラマ展望台からこの建物を見つけたことがここに来るきっかけになっているので、この建物についての事前情報はほぼない。おたる水族館の鰊のコーナーで、この建物が鰊御殿であることを知ったぐらいだ。中で喫茶店でもやっているのかと思って中を見てみると、壁いっぱいに歴史的に価値があるとひと目で分かるような古い道具や写真が並べられており、これは博物館なんだなとすぐに理解した。入場料を支払い、中の資料の数々に向けていると、管理人と思われる方がこの鰊御殿について歴史の概要を説明してくれた。鰊漁の最盛期にはわずか3ヶ月足らずで(今の価値にして)数十億という稼ぎが発生することがあったそうで、そのお金で港近くに鰊漁のために雇った人たちを漁の間住まわせる場所として、この鰊御殿が立てられた。中でもこの祝津の鰊御殿は現存するものの中で最大規模のもの。もともと積丹半島にあったものを今の場所に移転し、北海道有形文化財として管理されている。ここに一時期とはいえ100人を超える漁師が住んでいたというのだから驚きだ。

 鰊御殿の中にある資料を見ていると、厳島神社の鳥居を建造するにあたり、鰊御殿の網元である田中家から奉納したという書面があり驚いた。これについて管理人の方に改めて確認したところ「よく見つけましたね、確かにそうです。それにしてもここまで細かくみてくださって、ありがたいです」と言われてしまった。めっさ照れた。資料とかをみていて他の歴史と交差していることに気づいた瞬間というのは、自分にとって歴史を知る一つの楽しみとなっている。他には隠し部屋についての話が興味深かった。腕っぷしのいい漁師たちが一堂に会するのだから、トラブルが発生することもある。一時的な避難場所、あるいは金銭の隠し場所として、鰊御殿には隠し部屋があるものだと説明されていた。本当に面白い造りをしている。このあたりの話はゴールデンカムイという漫画にも出てくると他の場所で見たので、後日イッキ読みすることを決めた。

広すぎる
隠し部屋

 日和灯台、鰊御殿を見て回り、この時点でだいたい15時ぐらい。坂を下りおたる水族館方面に歩き出すと、ちょうど小樽駅に向かうバスが来ていたので、おたる水族館前のバス停までダッシュしてバスに飛び乗る。次に向かう場所は小樽市総合博物館。ただ、どこで降りるべきなのかよくわからなかったので、GoogleMapを開きながら、現在地と博物館の場所を見比べて、近そうな場所で止まったら降りるようにした。微妙にずれて遠くなった。しかも降りた場所が博物館の入口から正反対の場所だったため、博物館の周囲をぐるっと廻る必要があり、この移動だけでも20分ぐらいを要した。

 小樽市総合博物館の本館に到着したのは16時前ごろ、周りも日が落ち始め少しずつ暗くなってきていた。営業時間が17時までなので1時間ほどしか見て回る時間はなかったが、自分が興味のあった鉄道関連の展示を中心に見て回るには充分な時間だった。入場口を入ってすぐに見えたのは、蒸気機関車のしづか号。細く先がダイヤモンド型の煙突と前に突き出たバンパー部分が特徴的。最初に外に出て、機関車庫や転車台といった鉄道関連の展示を見て回る。以前、愛媛の宇和島で転車台と機関車庫をみたことはあったが、宇和島のものと比較してもここに残っているものは非常に綺麗で動くものとしてはとても管理が行き届いており大事にされているというのがわかる。にわか雨が心配されていたせいか、いくつかの車両はビニールシートがかけられておりみれなかったのが残念だった。北のウォール街と呼ばれた小樽が、どのようにして栄えていったのか、博物館内の音声による解説が充実していたのでとてもわかり易かった。昔の映像もいくつか公開されており、中でも自分が興味を惹かれたのは、「手宮高架桟橋」についての解説だった。石炭を貨物列車から効率よく船に乗せるための大掛かりな施設で、海に突き出すように作られた路線とその運用方法の特殊さにとても興味が惹かれた。資源の需要が石炭から徐々に石油に移ったことや採掘量の減少などから、すでに解体され実物を見ることはできない。もし今も残っていたらその迫力に度肝を抜かされることだろう。

しづか号
手宮高架桟橋の模型

 総合博物館をゆっくりみている途中で、頭にかなりの疲労を感じた。水族館に鰊御殿、そして総合博物館と、多種多様な知識をインプットするようなラインナップだったためか、興味より疲れが上回ってきたらしい。それでも45分くらいは滞在していたらしく、出口に向かう頃には閉館準備をしているスタッフさんがいた。夕飯は前日とは異なる友人との約束があるので、いったんホテルに戻って少し休むことにする。ホテルまでの道のりは、せっかくなので旧手宮線の遊歩道を通ることにした。実際歩いてみるとこの遊歩道、長い。歩いているうちにすっかり日も落ちてきて、あまり電灯もない暗がりをヨタヨタと疲労の溜まった体を引きずるように進む。ホテル近くまで来たところで、なにか甘いものを取りたいと思いあたりを探すと「遊菓」という和菓子屋がホテルの向かいのとおりにあったので、そこでどら焼きと中華まんじゅうを購入し、ホテルの部屋で食べた。ふわっとした生地に甘すぎないいい塩梅の餡がめちゃくちゃ美味しかった。

旧手宮線遊歩道

遊菓の和菓子

 少しホテルで休んだあと、小樽駅で友人と合流して予約していた海鮮焼きのお店に。この日あった友人は小樽に車で2時間ほどかけて駆けつけてくれた。本当に感謝しかない。お店に入ってから知ったのだが、友人は海鮮全般が苦手だった。予約する前に駄目なもの聞いときゃよかったと本当に申し訳ない気持ちになった。それでも友人は気にする様子もなく、通話ではなかなか話さないようなお互いの近況などについて面白おかしく話をしてくれた。実際に顔を合わせるのは初めてだったが、通話で話すときと変わらず楽しく話すことができたのは、友人の明るい人柄によるところが大きいと思う。別れ際にかに飯のお弁当まで頂いてしまって、感謝感激です。もしこちらに来るときがあればきちんと歓迎してあげたい。

 友人と解散して21時ぐらい。ここからさらに札幌に向かいました。札幌についたときには22時頃、北海道広い。札幌のBarVというバーで、スタンプラリーとコラボしたカクテルが飲めるというのを聞いていたので、時間的と体力に余裕がない状態でしたが、ここまで来たら行くっきゃないと気合だけで行動してた。実際、小樽駅で改札をくぐるかめっさ悩んだ。意を決して改札をくぐったのに1本電車に乗り遅れるというミスを犯し、時間的に更に余裕がなくなる。札幌駅からバーまではほぼ駅から直進なのですが、途中の信号が多く、ほとんどの信号で待たされてしまったため、BarVについたときには22時半を過ぎていた。小樽への終電を考えると30分ほどしかいられない。

 BarVについてからスタンプラリーをしている旨をお伝えし、台紙を見せればチャージ料が無料になるのだが、台紙をホテルに置いてきてしまっていた。マスターが「スタンプラリーをしていることがわかれば大丈夫ですよ」と言ってくれて、小樽でとった写真を見せることでOKと言ってくださった。とても優しい、ありがとう。時間もないので早速、小春六花をイメージして作ったカクテルを頼んで、待っている間にマスターと先客の方とコラボの話とかVOICEROID関連の話をしていた。同じ趣味というのがわかっているだけで、初対面にも関わらず気兼ねなく話ができたのは、BarVの話しやすい空間があったからだろう。そしてコラボカクテルができあがった。

六花ちゃんコラボカクテル

コラボカクテルは全体的に度数は低くなっているとマスターが言っていたとおりで、お酒というよりはジュースだった。ヨーグルトがメインで下の方にはシロップがある。おいしいのと疲れてたのもあって、すぐに飲み干してしまった。せっかくなので2つ目のコラボカクテルを頼んだ。選んだのは花隈千冬をイメージしたカクテル。

抹茶をベースとしたカクテルで、このカクテルも甘いのだが六花ちゃんコラボのカクテルよりちょっと高級感があるような美味しさだった。抹茶の粉末に辻利のものを使用ししているらしく、これがちょっとした高級感を生み出しているんじゃないかと自分は思っている。これもすぐに飲み干してしまった。2つのカクテルを飲み終わったところで、札幌駅からの終電の時間が迫ってきていることに気づき、いそいそとお店を出た。エレベーターまでマスターが見送ってくれて、終始とてもいい雰囲気を感じることができ満足度が高い。コラボと関係なしに北海道に行く機会があればBarVにはまた立ち寄りたい。

 BarVから札幌駅までの道のりは、バーで教えてもらった地下通路を利用することで、行きよりも短い時間で駅に到着することができ、終電の1本前の電車に乗ることができた。札幌駅の地下通路の長さと広さは想像以上で、信号がないことで逆に休みなく歩き続ける状態となり、足も痛かったので「いつになったら着くんだ?」と精神力を試されている感覚もあった。小樽駅についた頃には日付が変わっており、疲労感も重くのしかかってきたが、それよりも大きな達成感があった。BarVに足を運べるかどうかはこの旅行の悩みでもあったので、短い時間だったとはいえ訪れてよかったという満足感が溢れていた。ホテルに戻るととてつもない空腹感に襲われたので、寝る前ということをお構いなしに、友人からもらったかに飯のお弁当をたいらげた。めちゃくちゃ美味しかった。改めて友人に感謝してた。

1日中動き回った2日目。スタンプラリーとしてはおたる水族館だけ。1日目の疲労も相まってか足は痛みを感じるほど疲弊していたものの、訪れる場所や出会う人とのやり取りに夢中で、疲労を感じない時間帯が多かった。おたる水族館、鰊御殿、博物館、年齢を重ねたからこその楽しみを見つけたような感覚もあった。ひとりで自由気ままに見たいものをみて、管理している人に気になったことを聞いたりしてより深く知り、他のところで知ったこととたまにつながったりしてより好きになる。こんな刺激的な1日をたくさん繰り返すような生活ができたらなと思い横になり、すぐに眠りは深くなった。3日目に続く

小樽冒険記 Part4 「おたる水族館は広い」

こちらの記事は前回の記事の続きになります。

 小樽旅行2日目、6時頃に起床。この日の主目的はおたる水族館。水族館を見て回ることにどれぐらい時間が必要なのかわからないため、9時開園と同時に乗り込み隅々まで見て回ろうと計画していた。そのため、小樽駅のバス停から8時台に出発するバスに乗って小樽駅に向かわなければならない。これに合わせて朝の準備とかを考えると6時頃に起きなければならなかった。1日目の疲れが下半身に如実に現れておりすでに悲鳴をあげてる。ホテルの朝食はバイキングで、美味しそうなものが多数並んでいたので、できるだけ色んなものを食べれるように、少しずつお皿に乗せていった。それでもお皿が一杯になり、朝からガッツリとした量をたいらげた。昨日の疲れを回復させようとしているのか、自分でも驚くほど食欲があった。

 バスに乗って30分ほどでおたる水族館に到着。この時点で8時40分頃、入口のシャッターもまだ降りた状態、かなり早く着いてしまった。

 おたる水族館のすぐ横には遊園地があり、更に奥に展望台のような建物が見えた。開園まで時間があるので、おたる水族館周辺に何があるのか見て回る。知らない土地って妙に探索したくなるのはRPGをやってきたからなのかもしれない。坂の上に見える建物に続き道の途中、祝津パノラマ展望台という見晴らしのいい場所に出た。ここからは、小樽の北側に面する日本海を一望できる。

奥に見える建物は日吉灯台と鰊御殿
おたる水族館の奥にあるホテルノイシュロス小樽と裏手の崖

 ホテルノイシュロス小樽まで登り、受付で建物上部の展望台と思われる場所に入れるかと伺ってみたが、メンテナンス中で開放していないとのことだった。ここのお風呂の見晴らしが公式サイトの写真からとてもきれいに見えたので、今度はここに宿泊してみるのもいいかもしれない。ホテルの前の道を更に進んで坂を登ってみると、私有地と書かれたエリアの脇を通るように、草木が高く生い茂る中に細い道があった。道を少し進んでみると「赤岩オタモイ線歩道」とかかれた看板が立てられていた。この先に一体何があるのかと少し進んでみたが、お墓がひとつあって、その先の道がさらにくさきの中を突き進むような道のりに見えたので、今回は諦めて引き返すことにした。後で聞いたり調べたりして知ったことだが、定期的な自然の観察・調査の実施ルートだったり、登山を楽しんだりする道なので、ある程度準備しないと危険とのこと。危険な動物がいるわけではないので、地元の人しか知らないちょっとした観光スポットのようだ。次に小樽に訪れるときはここを通って、オタモイ海岸あたりを観光するというのも良さそうだ。

私有地に沿った小道
赤岩オタモイ遊歩道
草木生い茂る遊歩道

 どこまで道が続くのか、何があるのかと探索に夢中になるうちに、主目的であるおたる水族館の開演時間を過ぎていた。入り口に戻るとすでに子どもたちの団体が列をつくっており、引率の保護者に紛れるように自分も列に並ぶ。入場口のすぐ横に小春六花のパネルとともにスタンプを見つけたので台紙に押し、今日予定しているスタンプはまず完了。残すは小樽ビール 小樽倉庫No.1のみ。入ってすぐに大きなアカウミガメ、アオウミガメが入った水槽があり、予想以上に大きな生き物が最初に出てきてびっくりした。

スタンプは入り口すぐのところ

 水族館のいくつかのスポットでは、小春六花の音声ガイドが対応しており、生き物についての解説を小春六花の音声で聞くことができる。これは今回のスタンプラリーの情報を集める中で知っていたが、もうひとつ北海道弁の音声ガイドもあるというのは知らなかった。2つとも同じ内容ではあるが、北海道弁の方はところどころ何をいっているのかわからなかった。生き物の解説よりも北海道弁のユニークさを伝えることがメインとなっている気がしておもしろい。

 北海道の生き物はプラキストン線という生き物にとって行き来が困難な境目があり、気候も寒さが厳しい地域ということもあり固有種が多い。ここでしか紹介されていないだろうと思われる生き物もいくつか見られる。水槽にいる生き物たちを観察するだけでも楽しいが、水槽近くの壁などに生き物についての解説や、スタッフ独自の目線でかかれた解説資料やクイズなどもあり、くまなく読んで進んでいるとあっという間に時間が経ってしまう。9時過ぎに入館して資料を見ながら進んでいたが、いつの間にか10時半になっており、イルカのショーが始まる時間になっていた。今日だけで見て回れるのか不安になったほど。イルカのショーでは、最初にアザラシやアシカに似たオタリアのショーがあり、高いところからの飛び込みやボールを使った芸を見せてくれた。芸自体はそこまで特殊なものはないが、そもそもオタリアってなんだ?という疑問で頭がいっぱいだった。続いてイルカが登場し、最初にイルカが覚えるのは待つということで、これができないと健康状態を見れないといった管理における解説をしてくれた。芸を見せるだけではなく、こういった解説をしてくれるショーというのは自分にとって新鮮だったので感心しながら聞き入っていた。

オタリアのショー
体温を測る場所の説明

 イルカのショーが終わり、しばらくすると海獣エリアでショーがあるというアナウンスがあったので海獣エリアにある展示をまず回ろうと思い、案内に従って海獣エリアにいってみると外に出た。そして崖下の海に続く長いスラロープ。ここも水族館の一部なのか?という疑問をいだきながら、他のお客さんのあとに続いて自分もスラロープを降りていく。思いの外移動範囲が広くて今日も足にかかる負担は大きそうだとか考えていた。

下に見える海の手前の囲いまで水族館の一部
海獣エリアに降りるためのスラロープ

 海辺に広がる海獣エリアでは、セイウチ、トド、アザラシといった大きな海の生き物をみることができ、更にこれらの生き物がショーを披露してくれる。おたる水族館の目玉エリア。トドにホッケを投げ入れる餌やりも体験できたのやってみたが、トドが餌をくれるとわかった途端こちらに口を開けて大きく鳴き声を出すのはなかなか迫力があった。バイクのエンジン音みたいな鳴き声。ホッケを食べるとはなかなか贅沢なやつだとか考えながら投げ入れてた。

 最初に海獣エリアで始まったのはセイウチのショー。ガラス越しにセイウチが3頭出てきて、餌をもらいつつたくさんの愛嬌を振りまいていた。この3頭のセイウチは夫婦とその子供という家族で、お父さんセイウチには地面につくんじゃないかと思える立派な牙を携えていた。お母さんセイウチは病気のせいで牙を取らなければならなくなったと解説があった。その巨体と牙の迫力に相反して、ガラス越しに可愛らしい仕草をたくさん見せてくれる。手(前駆)を振ったり顔を覆って恥ずかしいといった仕草を見せたり、子どもたちも最初はびっくりしていたようだが、徐々にガラスに近づいてくる子が多かった。イルカは飼育員の増えに合わせて芸をしたりするが、セイウチは飼育員さんの声にあわせて芸を披露していた。こんなのどうやって仕込むんだろう。

手をふるセイウチ

 セイウチのショーのあとは、アザラシのショーがあり、それに続く形でペンギンのショーが実施された。屋外でやっているショーならではなのかもしれないが、野生のカラスが乱入して、アザラシやペンギンとにらみ合うような場面があった。飼育員さんも慣れてる様子でアザラシとペンギンを見守っていた。セイウチ、アザラシが飼育員さんの指示の下お客さんを魅了する芸を見せるのに対して、ペンギンのショーでは飼育員さんの言うことをペンギンが全く聞かないという状態だった。高台から飛び込まない、そもそも高台に登らない。浮島を渡ってほしいと飼育員さんが言っても、そもそも集まってくれない。お客さんは自由気ままなペンギンと飼育員さんのやり取りを笑ってみているのだが、これが普通なのか判断のつかない自分にとっては笑っていいのかわからない状況だった。あとでおたる水族館を知る人に聞いてみると、ここのペンギンはいうことを聞いてくれないことで有名であり、芸が見れたらラッキーと思っていいとのことだった。そんなところもあるのかと驚かされた。

カラスの乱入と言うことを聞かないペンギンたち

 ペンギンのショーのあとはトドのショー。海をバックに自然の岩場を基礎に作られた高台からの4頭一斉の飛び込みや、巨体でありながら高いバランス感覚を見せる逆立ち、そして秋の時期しか見られない酒の丸呑みといったダイナミックなアクションが見ていて楽しかった。ホッケを投げ入れたときは餌を催促する迫力に驚かされたものの、このショーでは人を惹きつける迫力を見せてくれて、そのギャップも相まってとても印象深い。それぞれのショー自体は10分程度で短いものであったが、それぞれとても個性があり、おたる水族館の目玉と言われるだけはあるなととても満足した気持ちになっていた。

 長いスラロープを足の悲鳴を聞きつつ再び登り、いったん腹ごしらえとして館内にあるレストラン「おたる三幸」でラーメンを食べた。美味い。あまり考えずにラーメンを選んでしまったが、オリジナルメニューもあったとあとで気づいて少し後悔してた。一通りショーを見終わったので、あらためて館内展示を六花ちゃんの音声ガイドも聞きつつ見て回る。ひとつひとつの展示にスタッフの丁寧かつユニークさを交えた解説や豆知識がのっており、目を通しているだけで時間は過ぎていく。クリオネの小ささに驚いたり、フウセンウオが見つけられなかったり、オヒョウ(カレイ)やピラルクの大きさに度肝を抜かされたり。ワクワクに満ちた水族館だった。すべての展示を見終わって入口に戻り、買いそびれていたスタンプラリーの缶バッチを入手して水族館をあとにした。この時点で約14時。9時頃からはいって5時間ずっと興奮しっぱなしだった。

たぶんカサゴの一種
オヒョウ(カレイ)
岩場で休む魚たち
ピラルク

今日のメインは終わったけれど、気になる建物が水族館のそばにあったのでそこに今度は足を運んでみることにした。さらに続く。

小樽冒険記 Part1「小樽スタンプラリー(最初にして最大の難所は地獄坂)」
小樽冒険記 Part2「小樽スタンプラリーを忘れるほど見どころが多い」
小樽冒険記 Part3 「六花ちゃんに怒られたい」
小樽冒険記 Part4 「おたる水族館は広い」
小樽冒険記 Part5「鰊御殿・博物館・BarV」
小樽冒険記 Part6「見どころが尽きない」

小樽冒険記 Part3 「六花ちゃんに怒られたい」

上記投稿の1日目の続きとなります。

市立小樽文学館のスタンプを押した時点で、残りのスタンプは以下の3つ

  1. 小樽ビール小樽倉庫No.1
  2. ホテル・トリフィート小樽運河
  3. おたる水族館

 小樽ビール小樽倉庫No.1 は臨時休業となり3日目しか開いているタイミングがないため1日目、2日目はいけない。おたる水族館は2日目に回る予定なので、1日目に集められるのは小樽での宿泊拠点となるホテル・トリフィート小樽運河のみとなった。この時点でだいたい15時半ぐらい。一度運河プラザに再度立ち寄り、後回しにしていた展示を見て回ることにした。スタンプを集めたことで得られる特別なクリアファイルは、すでに数がなくなっており手に入れることはできなかった。動き出しが遅かったのでこれはしたかない。11月から2月の中旬にかけて、小樽スタンプラリーとは別で「小樽ゆき物語」というイベントが開催されていた。そのイベントの一環で、運河プラザには大人2人分の高さはあろうかという大きなワイングラスタワーが設置されており、その横に夏色花梨のパネルも配置されていた。ライトによって様々な色に彩られ、幻想的な演出がされている。他にも、小春六花と小樽コラボのイラストコンテスト受賞作品が展示されていた。どのイラストもとても魅力的でカメラにきれいに収めようとしたが、店内の証明が作品に反射してなかなか鮮明に撮れないのがもどかしかった。いくつかある作品の中で、自分が最も惹かれたのは壱十九さんの「見渡したくなる場所」という作品だった。他の作品は小樽潮風高校の登場人物3名が描かれているものほとんどだったが、これは小春六花のみが中央に大きく描かれていた。この作品の絵のタッチというか、服や髪、肌の質感が伝わってくるような雰囲気に魅力を強く感じた。

 運河プラザ展示を堪能したあと、さすがに疲労を強く感じ始めたのでまずは宿泊先となるホテル・トリフィート小樽運河にチェックインすることにした。始発から活動し、お昼からもほとんど休むことなく動き続けていたのだから致し方ない。自転車をCOTARUに返却し、荷物を受け取りホテルに向かう。途中で北海道最初の鉄道、旧手宮線を撮影。遊歩道としてかなり長い距離が整備されており、自分の他にも撮影をする観光客らしき人がちらほらいた。ホテルの入り口に小春六花のパネルとスタンプが置いてあったので、今日最後のスタンプを押して、缶バッチも買ってチェックイン。

 このホテルにはツインの部屋しかない。そのため一人できている自分には十分すぎる広さ。このホテルを選んだのは「小春六花×トリフィート小樽運河オリジナルマグカップ付プラン」があったため。そして部屋の中で見つけた例のヨーグル。

 いつからできたネタなのかわからないが、小春六花の名前が書かれたヨーグルトを他の人が食べてしまい、それを小春六花が怒るという一連のやり取りが定番となっていた。自分も例にもれず実践し、無事小春六花に怒られました。なぜかホテル・トリフィート小樽運河の公式アカウントも巻き込んでしまった。いやぁモウシワケナイナー。

 1日目の成果を確認しつつ少し休んだ後、19時から小樽近辺に住むテイルズ勢と夕飯を食べる約束があったため、それまでの時間で夜の小樽を散策した。小樽運河では青い電飾に彩られた橋をみることができたり、木々にも電飾が彩られておりイルミネーションを楽しむことができた。ボートに乗ることも考えたが、受付に並ぶカップルの列に単身で並ぶ胆力が持てず見送った。周りの雰囲気に毒されてドラゴン化してしまっては申し訳ない。イルミネーションの他になにかないかとブラブラしていたら、小樽駅のバス停の待合室に小樽潮風高校Projectのポスターを見つけた。Twitterでポスターがバス停にあったよと投稿したらけっこう反響があって驚いた。みんなけっこう見逃したのかな。

 他にもなにかないかなと駅近くのビルとかに入って散策していると、地下のフロアがほぼなにもないといったビルを見かけた。駅からさほど距離もなく立地もそこまで悪くはないと思うが、ここまでガランとした風景が出来上がることに、小樽の負の一面を垣間見たようにも思った。これもコロナの影響なのか、それとも小樽が以前から抱える問題なのかはわからないが、衰退の一途をたどるといったことがないことを願いたい。

 約束の時間となりテイルズ勢の友人と合流。ここでお会いしたテイルズ勢の方は、数年前に大規模なオフ会をしたときに知り合ったきり、Twitter では認識しているものの直接話す機会が今までなかった。今回小樽に行くよという投稿に対して、近くにいるよと教えてくれたので、あって話せないかと声をかけてみたら快くOKと言ってくれた。しかもお店についても手配してくれて本当に感謝しかない。自分ではいくら調べてもたどり着けないようなホルモン焼きのお店を紹介してくれて、「焼肉のタレのスープ割り」についても教えてくれた。小樽発の食べ方とのことで、お肉の美味しさと合わせてとても新鮮な感覚だった。テイルズについてもお互いに話したいことを好きなだけ喋り、やっぱテイルズはいいなぁと何度も確認するようにうなずいてた。あっという間に3時間ほどが過ぎてしまい、まだまだ話も尽きない中解散となった。翌日に仕事を抱えているにもかかわらず来てくださった友人に感謝感激。今回みたいに自分が色んな所を旅行しつつ、各地のテイルズ勢と談笑するといったことも楽しそうやなと考えてた。

 1日目の活動がこれでようやく終りとなる。かなり詰め込んだなぁという印象もあるが、おたる水族館や総合博物館、芸術村など、スタンプラリー以外でもまだ見どころは多い。2日目は朝イチからおたる水族館に出向いて、昼頃は再度小樽駅近くのまだ行けてない観光地を見て回るかなと考えていたが、おたる水族館とその周辺施設の魅力にまだ気づいていない自分は本当に浅はかだなとこれを書いていて思う。

 ちなみに、1日目のルートについてGoogleMapで大まかに再現し、距離について確認してみたところ、総移動距離は約13km。小樽に来る前とか、ホテルを出てテイルズ勢とご飯に行く辺りを計上していないので、実際は15km以上は歩いたり自転車をこいだりしてると思われる。だいたい8000歩で5kmということを考えると、24000歩ぐらいは移動してるってことかな、イメージわかない。。。

 part4からようやく2日目の内容に入ります。

小樽冒険記 Part1「小樽スタンプラリー(最初にして最大の難所は地獄坂)」
小樽冒険記 Part2「小樽スタンプラリーを忘れるほど見どころが多い」
小樽冒険記 Part3 「六花ちゃんに怒られたい」
小樽冒険記 Part4 「おたる水族館は広い」
小樽冒険記 Part5「鰊御殿・博物館・BarV」
小樽冒険記 Part6「見どころが尽きない」

小樽冒険記 Part2「小樽スタンプラリーを忘れるほど見どころが多い」

前回の続きになります。

 住吉神社でスタンプを押してから、今度は堺通り商店街の方に向かいます。堺通り商店街に向かう途中、小樽市指定歴史的建造物の建物をみかけたら足を止めて写真を撮ったり、中に入れる場合は店内を覗いたりした。手作りオルゴール体験ができる遊工房をはじめ、オルゴール堂という名をつけたお店が立ち並ぶ。メルヘン交差点という小樽海関所灯台が撮影スポットとなっているところに、ひときわ目立つ蒸気時計があり、自分が通りかかったときに蒸気を上げて鐘を鳴らしていた。不意になった鐘の音にぎょっと驚き足を止め、写真を撮ったりしていると、時計台の奥にこれまた歴史を感じる建物に気づいた。「小樽オルゴール堂本館」、この建物の中は外観からは想像できないほど広大で、3階建ての建物のなかに多種多様なオルゴールが麗美な音色とともに所狭しと並べられていた。かばんが商品に引っかかりはしないかと、かばんを体にぐっと抱えながら見て回る。オルゴール堂で売られているオルゴールは、手頃な値段で売られているものから、数百万という値段がつけられたものも並んでいた。自分にはその価値を読み取ることはできないが、その音色は聞くだけで天にも登るような気持ちになるのかもしれない。売り物のオルゴールだけではなく、アンティークとして歴史的な価値を持つフェアグラウンド・オルガンが見れたり、音楽を中心とした歴史についての資料もあり、博物館としての一面もあった。

 小樽オルゴール堂本館という事前調査から漏れていた観光スポットの予想外の発見に、旅の醍醐味のような満足感をいだきつつ、スタンプラリーを再開。堺通り商店街のインフォメーションの店舗と、そのすぐ近くにある福廊という雑貨屋にもスタンプが置いてあり、ここでいっきに2つスタンプを押すことができる。ここにフクロウの羽のようなポンチョをまとった花隈千冬のパネルが置いてあるのだが、これがめっさかわいい。スタンプのおいてあるいくつかの場所に小春六花、夏色花梨、花隈千冬のパネルも配置されているのだが、福廊においてある花隈千冬のパネルが一番好き。

 次のスタンプに向かう前に、友人への贈り物としてよさそうなお酒を探しており酒蔵などが近くにないかと堺通り商店街のインフォメーションで聞いてみたところ、小樽田中酒造亀甲蔵を教えてもらったのでまずはここに向かう。遠目に海が見える道路沿いを自転車で進むこと約10分、年季の入った木造の広い建物が見えてきた。自転車を止め中に入ると独特な日本酒の香りが鼻孔に飛び込み、思わず手で鼻と口元を覆ってた。香りだけで酔ったりする人もおるんとちゃうやろか?試飲していきませんかと声をかけられたが、自転車で移動しているため断った。めちゃくちゃのみたかったので断るのがつらかった。表情に出てたんじゃないかと思う。季節感のある日本酒のセットを選び郵送をお願いし、ここでのミッションを完遂。改めてスタンプラリーの続きを進めるため、堺通り商店街の方向に戻りつつ今度は浅草橋観光案内所に向かった。

 浅草橋観光案内所にもどる道すがら、再度堺通り商店街を通った。堺通り商店街の近くには、六花堂(小樽運河店)LeTAO本店といった有名なお菓子の店舗もあり、この旅行で時間を見つけて立ち寄りたいと思っていた。1日目は時間がなさそうなのでいったん見送る。ガラス工房などガラス細工の色とりどりな雑貨が並んだお店や、石造りを貴重とした歴史的建造物も立ち並び、キョロキョロしながらゆっくりしたペースで走り抜けていった。都会に出てきた田舎者のように見えたかもしれない。少し道に迷ったりしたものの、浅草橋観光案内所のスタンプ、缶バッチを獲得(写真撮り忘れた)。このあたりは歩道が石畳のようになっており、自転車で進むとガタガタと細かい振動が激しく自転車が壊れないかという心配と、お尻へに刺激が次第につらくなってきたことへの心配が募っていた。

 次に向かったスタンプのおいてある場所は、小樽バイン運河ターミナル店。ここでは、小樽市内限定、北海道限定販売のワインがおいてある。日本酒やワインなど、お酒についても小樽は見どころが多い。自分があまり頻繁にお酒を飲まないためそこまで詳しくはないのだが、旅先で飲んだお酒というのもまた思い出と相まって格別なのだろう。今回はスタンプラリーと歴史的建造物がメインなのでこのあたりはあまり時間をとって見て回らなかったが、今度来るときはゆっくりとお酒も味わいたいところ。

 主要な施設は石造りを貴重とした外観をしており、ぱっと見で何の施設かわからず、結果として地図で自分がどこにいるのか、目的地がどこなのかわかりづらいという状況に陥っていた。それでもなんとかスタンプのおいてある市立小樽文学館に到着。館内のどこにスタンプがおいてあるのかすぐにわからずウロウロしているうちに、美術展に迷い込んで誰のものともわからぬ絵画を眺めたりしてた。2回の受付に目的のものを見つけ、スタンプと缶バッチをもらえた。館内の企画で「ゲーセン物語展」というのをやっており、グラディウスやドラゴンセイバーといったかなり古いゲームの資料やゲーム台がおいてあった。「こんな貴重なものが文学館で無料でみれるのか」と感心しながら見て回った。自分が実際に遊んだものがなかったので、深く興味をそそられるものは少なかったが、企画内容をみると他の週で取り扱うソフトが変わっており、ぷよぷよのときに見に来ればもっと楽しめたのかもしれないと感じた。

 また長くなってきたのでここで区切る。2パートで1日目が書ききれればいいかなと思っていたが甘かった。

小樽冒険記 Part1「小樽スタンプラリー(最初にして最大の難所は地獄坂)」
小樽冒険記 Part2「小樽スタンプラリーを忘れるほど見どころが多い」
小樽冒険記 Part3 「六花ちゃんに怒られたい」
小樽冒険記 Part4 「おたる水族館は広い」
小樽冒険記 Part5「鰊御殿・博物館・BarV」
小樽冒険記 Part6「見どころが尽きない」

小樽冒険記 Part1「小樽スタンプラリー(最初にして最大の難所は地獄坂)」

「そうだ小樽へ行こう!」

 小樽潮風高校Project「小樽まちめぐりスタンプラリー」の情報を聞き、北海道に行きたいなぁと旅行のモチベーションも高かったということもあり、2泊3日の小樽旅行を準備・決行した。飛行機の予約をしたのは2週間前というかなり突発的なものだった。

 始発から出発し、11時半ごろに小樽に到着。寒さ対策である程度着込んでたが、晴天に恵まれたこともあってか寒さは感じなかった。むしろ暑い。小樽駅近くの三角市場で早速海鮮を堪能しようと三色丼をたのんだら、ホッケの煮込み、イカ墨のあたりめ、貝の味噌汁もついてテーブルが埋まった。めっさサービス精神旺盛やん。

 たらふく海鮮を堪能したあと、COTARUで電動自転車をレンタルして、まずはスタンプラリーの台紙をもらうために運河プラザに向かう。COTARUでは荷物を預かるサービスもしているので、観光の負担になる荷物を下ろすことができとても便利。駅などのコインロッカーだと更にお金を取られてしまうしホテルまで遠いから不便なのよね。一日電動自転車をレンタルして荷物も預けられて1000円というのはお財布にも優しいと思う。

 自転車を使って移動することがあまりに久々すぎて、不安定な動き出しに定員さんに心配されつつも、なんとか乗り方を身体の記憶から引き出して進む。最初の目的地の運河プラザに到着し、スタンプラリーの台紙を購入して、スタンプラリー開始の合図ともなる最初のスタンプを台紙に打ち込む。冒険の始まりといったワクワク感が溢れ出し、朝イチから活動しているにも関わらず妙にエネルギッシュなテンションになってた。合わせて缶バッチも購入。この缶バッチはスタンプのイラストをカラーにしたものがあしらわれておりとても可愛い。これも全部集めたい。運河プラザ内の展示を見たい気持ちもあるが、まずは時間制限が厳しい小樽商科大学に向かいます。

 小樽商科大学で用意されているスタンプは14時半までという時間制限があり、計画段階からこの大学に何時につけるかというのがひとつの重要なポイントでした。運河プラザを出発した時点で12時半ごろ、GoogleMapで道のりを調べてみると30分かからない程度、これなら余裕を持っていけると思っていた、「地獄坂」をみるまでは。傾斜10%という登り坂が大学までずっと続いていたのだ。いくら電動自転車といえども足に掛かる負荷は大きく、運動不足の身体は5分としないうちに呼吸を乱し肩で息をする。北の大地で寒さを感じるどころか若干汗ばむぐらいに火照ってきていた。歩道を進んでいたのだが、ところどころ舗装がひび割れており細かく振動を繰り返す。大きく振動させるとパンクする可能性もあるため、ひび割れた道の前では減速を余儀なくされ、なかなかスピードを維持できない。体力を振り絞りなんとか大学に到着したときにはスタンプラリー開始のワクワク感は吹き飛び、ただただ坂を登りきったという達成感とともに多大な疲労がどっと身体を重くしていた。スタンプが置いてある「生協」のある施設の場所がわからなかったので、大学内の学生と思われる人に声をかけて教えてもらった。息を切らしながら声をかけたから不安がられ逃げられないかと妙な心配もしたけど道民の学生はとても優しかった。無事に2つ目のスタンプと缶バッチをゲットし、最大の難所をまずは突破。

 次の目的地は小樽駅近くの「都通り商店街」。登った坂をまずは下るだけなんですが、今度はスピードが出すぎてめちゃくちゃ怖い。ブレーキを細かく何度もかけつつ登った坂を一気に下る。火照った身体に吹き抜ける風はとても気持ちよかった。途中「カトリック教会富岡聖堂」という小樽市指定歴史的建造物を見学しによった。小樽市はこういった歴史的建造物が多く点在しているので、スタンプラリーをしながら見て回るというのも今回の旅の目的だった。小樽警察署は歴史的建造物というわけではないが、小樽の町並みに合わせたのか石造りのような見た目をしており、初見では警察署と気づかなかった。地獄坂を下りきり、都通り商店街に入ってみる。人通りはまばらでシャッターを下ろしている店舗も結構ある。賑やかとはお世辞にもいえなかったが、大きな垂れ幕や小春六花がプリントされたスタンプラリーの幟(のぼり)がいくらか立てられていた。商店街の中央辺りに目的のスタンプを見つけ、台紙に押す。商店街内にある「アニメクス」という店舗では購入特典として小春六花と都通商店街100周年記念のコラボイラストクリアファイルというのがあると事前調査で聞いていたので、スタンプラリーのクリアファイルを購入することでコラボクリファイルも同時にゲット。今回のイベントが少しでも都通り商店街の繁栄に寄与したらいいなと願うばかり。

 次に目指すのは都通り商店街から約2キロ離れた「小樽総鎮守 住吉神社」
 小樽スタンプラリーのコラボもと「小樽潮風高校Project」の登場キャラクター、「夏色花梨」がバイトしているという設定があり、ここのスタンプは夏色花梨が巫女衣装をまとっている。実際の巫女さんをみることはできなかったが、大きな鳥居から本殿まで伸びる道のりは、上から注ぐ太陽の日差しもありとても神々しい風貌をしていた。植えられている木々の多くはすでにその葉を落としきり、石畳の外は落ち葉で敷き詰められ、銀杏の香りも所々で感じられた。商店街のもの悲しさを感じる静けさとは異なり、こちらも人の姿は見えないが厳かな雰囲気を感じさせる静けさだった。「清め祓いの神」を祀っているとのことなので、スタンプを押すことと合わせてお賽銭を投げ入れお参りしておいた。これで自分についている良くないものがあれば清め祓われていることだろう。

 長くなってきたのでいったんここで区切る。あとで思い出せるように、できるだけ書いて残しておきたいと思うとどうしても長くなってしまう。忘れないうちに続きも早いうちに書き起こしていきたいと思う。

小樽冒険記 Part1「小樽スタンプラリー(最初にして最大の難所は地獄坂)」
小樽冒険記 Part2「小樽スタンプラリーを忘れるほど見どころが多い」
小樽冒険記 Part3 「六花ちゃんに怒られたい」
小樽冒険記 Part4 「おたる水族館は広い」
小樽冒険記 Part5「鰊御殿・博物館・BarV」
小樽冒険記 Part6「見どころが尽きない」

以下は旅行1日目の出発から住吉神社までの間で撮影した写真

2代目Switchへのお引越し

 「Switchが熱で死ぬ」というトラブル直後、Switch本体を即座にネットでポチって本日届いた。有機ELモデルではない”HAC-001″の型のもの。

 お引越しの流れとしては公式の「ユーザーの引っ越し方法(まだ初回設定をしていない場合)」に従った手順で実施した。画面に表示される手順に従って、ネットワークの接続、アカウントの登録まで進めて、まずは何もソフトが入ってない状態まで進めた。

 このあと、一度電源を切った状態で microSDカードを元のSwitchから移す。差込口の場所を忘れて、ネットで調べたりしてた。公式のサイトで確認して、そういえばこんなところにあったなと思いながら microSDカードを移して再起動。起動時に「削除するよ」っていうアナウンスが出て、これでどこまでのデータが消えるのかを知らないとだいぶ不安になりそうやなと思った。ここで消えるのは SD カード内のソフトのデータなので、スクリーンショットや動画データは消えることはない。ソフトのデータはショップから再ダウンロードができるので大丈夫。案内に従ってデータ削除を行い、microSDカードの移行は完了。

 あとはソフトのダウンロードなんやけど、よく遊ぶソフトはともかく、他にどんなソフトがあったかわりとあやふやになってる。スプラトゥーン2とマリオパーティをまずはダウンロードしとけばええやろ。購入したソフトの一覧とかどっかにないかなと調べたらちゃんと公式のQ&Aにあったわ。すべて公式に先回りされてる、カスタマーサポートの充実の凄さを実感してる。

 1代目のSwitchはいったん修理に出して、2代目になにかあったときに使える状態にしとこうかね。あんまお金がかからんことを祈るばかり。2代目の長い付き合いになりそうやし大事に酷使していきたいと思う。

Switchが熱で死ぬ

 少し前からSwitchから異音がするようになってた。なんかファンが頑張ってんのかな?ぐらいにしか思っていなかったが、昨日このファンの音がなくなって、スプラをやっている最中に「本体が高温になりすぎたためスリープします」と出て中断された。

 このエラーメッセージは数日前にスマブラをやっている最中に見たことはあったが、他のソフトをプレイしているときはでなかったので、スマブラが特別負荷が高いソフトなのかと思っていた。

 そのあとマリオパーティでも同様の状態になり、1時間ぐらいでどのソフトでも高温になりそうだという感じになった。スプラが途中でできなくなったタイミングで、とりあえず外付けの冷却ファンをネットでポチったが、どうも本体のファンがダメそうだということなのでSwitch本体の新しいものもポチった。

 外付けの冷却ファンはすぐに届いて、これに温度の表示もあったのでどれぐらいになるのかみていたら、わりとすぐに50度を超えた。こいつはやべぇ。冷却ファンの強さを最大にしてスプラを1時間ほどしたら36度程度で推移したので、おそらく冷却ファンのみでもしばらくは持ちそうで安心した。本体が届くのはもうすこしあとなので、もしもゲームできなくなるとけっこうつらい。

 2台目に諸々移行できたら、1台目はどうしたものか。修理してとっておくか、それとも売却しちゃうかめっさ悩む。また壊れるかもしれないから修理に出したあととっておくのがええかねぇ。

「話しすぎてしまう」という悩み

 最近自分が気にしている悩みとして、自分が話すときについつい必要以上なことまで話してしまい、話すことに夢中になって相手が興味を持っているかどうか気にせず話し続けてしまうというものがある。飲み会などの比較的長い時間、友人や同僚と話をする場が終わったあとに「相手に気を使わせていたのではないか、退屈に思われてないか」といった不安にさいなまれることがよくある。

 おしゃべりすることは好きだけれど、グループの中心というよりは少し外れた立ち位置にいることが多く、人の話を聞く機会がどちらかといえば多い。話を聞くことも好きなのでそれ自体は悪くないが、たまに自分の話を聞いてもらう、自分の話にみんなが興味をいだいてくれるという状態をどこかで望んでいる自分がいたりする。小中学校あたりで目立ちたがり屋だった一面があり、その時の性格や欲求みたいなものが今でもかすかに燻っているのかもしれない。お笑いが好きだったこともあってか、自分の話や一言でみんなが笑ってくれたりするととても幸せな気持ちになる。また、普段よく話をする友人たちの趣味とくらべて、自分の趣味がどうも少数派のものばかりということもあり、自分のことを話しても友人が退屈するだろうと感じて、友人との会話では聞き手に回ることが多いように思う。まぁ、自分よりも話し手として面白い、みんなから注目されている人(求心力がある人)が多いというのもあるだろう。

 普段自分がマイクの前に立つような、自分が話し手の立ち位置になることはあまりない(つもりでいる)が、いざ自分が話をするような雰囲気になったとき、心に留めている3つのことがある。

  • 自慢話をしない
  • 説教をしない
  • 人のことを悪く言わない

自慢話をしない

 自慢話をして気分がいいのは話し手だけで、聞いている方はよほどの信頼関係がない限りはつまらない、面倒と感じる事が多いと思っているためだ。これは上下関係があったり異性を相手にしたときにのおしゃべりで発生しやすいと考えているので、もしそういった場で話すようなときはより注意しておきたい。過去の成功体験すべてが話してはだめということではなく、伝え方を変えることで相手を退屈させないようにすることはできると思う。「自分はこれを成した」という伝え方ではなく

  • 「こういう課題があって自分はこうしたけどみんなならどうする?」というようにみんなに疑問を投げかけて話し手を変える
  • 「このときに凄腕の○○さんが」というように別の登場人物を話題の中心にして自身の話からそらす

みたいなことができれば、聞き手が退屈しにくくなり、印象も変わってくるだろうと思う。また、専門用語を並べるような「知識のひけらかし」もできるだけ避けたい。「何いってんだこいつ?」となってしまっては聞き手の注意を引くのではなく眠気のトリガーを引くことになる。

説教をしない

 たぶんまだ友人や同僚を相手にしたことはないと思うが、それなりに年齢も上がってきたのでこれも心がけていることのひとつ。人に何かを説けるほど何かを修めてはいないので、そもそも人に説教すること自体自分にとってはおこがましいことである。たとえ自分の価値観にとって許しがたいことをしている友人がいたとしても、怒りはするが説き伏せることはしたくない。お互いの価値観を確認した上で、今後どうすると言った建設的な話ができればなと思う。怒りをちゃんとコントロールできるかどうかが肝になってきそう。

人のことを悪く言わない

 一番気をつけないといけない部分だと思う。おしゃべりの中でつい愚痴を言ってしまう、Twitter で書いてしまうということは、いっときの感情でやってしまいがち。このあたりも怒りのコントロールが必要な点なんだろうとは思う。自分以外の人を話題の中心に出すことは多々あるが、そのときにその人をけなす形で話題に出すことはできるだけしたくはない。聞く立場のときに、他の人の口から発せられるものについてはしかたがないと思うが、深く同意するといったことは避けているつもり。「こういう一面はあるけど、こんな一面もあるよね」といったポジティブな話に持っていくか、「何かそう考える背景があるんじゃなかろうか」というように、できるだけその人の状況を理解したいと思っているつもり。こういうネガティブな話題は、回り回って自分になにかネガティブな結果をもたらすのではないかと考えていて、自分の知らないところで本人にあらぬ形で伝わって関係が壊れるとか誤解されるという恐怖感がある。実際これでこじれた経験もあるだけに、同じ過ちはしたくないなと思っている。発言場所がどこであれ、自分の言った(書いた)ことに責任が伴うので、ネガティブな話題ほど細心の注意を払っておきたい。

 まぁ「自称スクラムマスターとの遭遇と学び」みたいな記事を書いている時点で説得力があまりないような気もしている。あれは自分の備忘録が目的だから許して。

 少し話がそれてきた気もする。自分が話をするときに、余裕があったらこんな事を気にしているよというのをつらつら書いた。それでもまぁ、自分が気になる歴史的建造物とかスポーツとかデータの話とかになると止まらなくなるのです。特に最近はサッカーが個人的に賑わい出す時期なのでひとりでしゃべってしまうことが多いように思う。こいつサッカーの話し始めたな、と思ったら遠慮なく「odajunイエローカードです」とでもいって話を止めてやってください。なんなら一発レッドでも構いません。

 こういうことを気にしながらおしゃべりしてて思うのは、友人の優しさに感謝しかないということ。自分で気づいて「話しすぎたごめん」と言ったときに「おもしろかったので大丈夫」と言ってくれてさらには「もっと聞きたい」と言ってくれたりする。めちゃくちゃ助かる。今できている友人関係はとても居心地がよく、できるだけ大事にしたいと思うので、自分の話や発言をきっかけに人が離れていくようなことがないようにこれからも気をつけていきたい。自分が話をするのを聞きたいですという方がもし万が一いらっしゃったら、おごるので一緒に飲みにでもいきましょう。

「ゼロ・グラビティ」をみたよ

 prime video(アマプラ) で映画「ゼロ・グラビティ」をみたので、感想とかを書いていきます。ネタバレを含むので、まだみてないよという人はご注意ください。

 アマプラに入ってみれる映画を漁って、ウォッチリストに放り込んだ作品のひとつ。話題になった当初、気にはなっていたものの観に行く機会を持てず見送ってた。アマプラで見れてとても嬉しい。

 宇宙を漂流するといった内容だと伺っていたものの、宇宙の漂流を2時間近くも描くものがあるのか?過去の回想をずっと描くとかではないよね?といったちょっと懐疑的な気持ちを観る前は抱いていた。しかし実際に見てみると、人工衛星が連鎖的に破壊され宇宙ゴミが降り注ぐ危機的な状況からいきなり始まり、過呼吸に陥って残酸素量が一気に減ったりと、宇宙空間という宇宙服がなければ死しかない環境下でさらに外部からの驚異にさらされ絶体絶命な状態が全体の多くを占める内容だった。回想のシーンはほとんどなく、CGで描かれた美麗な宇宙空間を背景に、主演のサンドラ・ブロックが無重力の中奮闘する姿に目が離せなくなっていた。非常に切羽詰まった状況であることはわかるのだが、背景の映像美が神秘的な雰囲気も醸し出しており、景色に見惚れるとともに生きるためもがく女性に宇宙に対する恐怖も同時に思い起こされる。これまでにみてきた宇宙を題材にしたSFとは一味違った作品だった。

 ゼロ・グラビティをみて、すごいなという感想とともに「どうやってこんなの撮影したんだ?」という疑問が湧いた。これは個人の感覚でもあるが、カメラが360度様々な方向から移動しつつ被写体を映すといったシーンが多く見られたように思う。カメラを固定して撮影されるよりも、遮蔽物のない宇宙空間というのを表現しているようにも感じた。カメラの位置だけでなく、光源も気になるところ。地上の昼間の撮影では常に頭上から太陽の光が注ぐ形になるが、宇宙空間では自身の体勢によって光の当たり方が大きく変化する。また、地球と太陽の位置によっても光の当たり具合は変化するだろう。ここに上げたもの以外でも、宇宙空間ならではの表現の工夫が多数盛り込まれているはず。CGによる映像美と撮影技術こそ、この映画の評価されるべきポイントなのかもしれない。

 ちょっとしたホラーというか、驚かされる瞬間もあった。宇宙ゴミが顔面にあたってしまった同僚の顔は完全に穴が空いてたり、宇宙ステーションにたどり着いた主人公が中を捜索すると死体が浮いてたり、映画のイメージからこういった事があるというのは想像していなかったのでこのシーンを見たときはめっさ驚いた。映画館でも声が上がったりしたのではないかと思う。宇宙空間でのトラブルなので、全体を通して緊張した雰囲気の時間帯は多い。そのなかでもこういった、感情を一気にスパイクさせるような表現が盛り込まれており、これが観る側にとって疲労を忘れさせる要素となっているようにも思う。全体を観終わったとき「もうこんな時間なのか」と感じるほど熱中できた。

 なんとかして地球に帰り、大地に突っ伏して重力を全身で感じ、大地に対して感謝しているかのような泣いて喜ぶさまはとても心にくる。普通は宇宙に対して憧れのような感情を抱いたりもするが、宇宙から命かながら帰ってきた者にとって大地というのは心にやすらぎを与える大きな存在と感じるのかもしれないと最後に思った。